BL2

□俺のもの
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体だけ手に入れば、それでよかった。なんだって、よかった。気持ちなんて後からどうにでもなるって、そう思ってた。でも、手の中に残るのはただ虚しい快楽と、悲痛な嬌声。

「ひっ…あ…っ」
「ねぇ、どうなの?幸村サン?」
「っ、あ…」

縛り付けて、目隠しして、無理矢理に嫌でも感じるところを刺激して。

「え、ちぜ…も、やめ…」
「やめないよ。あんたは俺のものだから…拒否権なんかないの」

こんなんじゃない。俺が欲しかったのは…こんなんじゃない。腹が立ってしかたがない。紛らわすために、俺は指を突き立てる。

「はぐぅっ!…っ、いっ、たい…」
「痛いよね。知ってる。ほら、でももうよくなってるよね?」
「うっ、あ、あ、っ!」

ぐずぐずと動かせば、体をよじり、気持ち悪さから逃げようとする。開発なんかろくにしてない。たぶんすごい気持ち悪くて、吐きそうなくらい不快だろう。

「ほら。どうしたの。…もう一本、増やしちゃうから」

荒い呼吸しか帰って来なくて腹が立つ。もう一本と言っておきながら、二本追加してやれば、また悲鳴が漏れた。

「あぐっ!!…なんで、こんな…」
「喋れる余裕あるんだ…ふーん…」

ああ、腹が立つ。なんでこの人は落ちない。つまらないつまらない。ほら、泣いてよ。

「入れるから…」
「え、越前!それはっっっっっ!!!!!」

制止しようとよじる体を押さえつけ、無理矢理に押し込んだ。ああ、暖かい。これだけあれば、もう、何もいらないや。

「や、やだ…やめて…動かないで…」
「やめないし、動くよ…」
「い、やだ…嫌だ…嫌だ!!」
「いった…ふーん、この状況で蹴飛ばすなんて、勇気あるね」

抵抗し暴れる体。その足が運悪く俺の背中にぶつかった。痛くなんかない、弱々しい足だったけど、俺が暴走するきっかけにするには十分で。

「あ、ぐ、っ、ぁ、ああっ!」

打ちつけるたびに、小さな悲鳴が漏れる。俺にだけ送り込まれる、爛れた快楽。無理矢理に吐き出される、喘ぎにも似た悲鳴。それが俺を煽り立てる。ああ、腹が立つ。

「い、やだ、やめ、やだぁっ!」
「やめ、ない…ほら、イク、よっ!」

ついに涙が溢れた。あの、魔王、幸村から弱音がこぼれた。ああ、満たされる。俺のもの。俺のものにできた。まるで所有印を残すかのように、俺はその体内に種をばらまいた。



ぐったりと倒れたまま、動かない。俺はそっと目隠しを外す。赤く腫れ、涙の筋が残る目元をそっと拭った。

「…全部俺のものになればいいのに」

事後処理をどう片付けようかとぼんやりする頭で考えながら、越前の意識も闇に沈んだ。


───fin.




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リョ幸で鬼畜…とかってリクエストだった気がしてた…
鬼畜って難しい…( ̄▽ ̄;)
2014/07/15

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