-BL編-


□勉強した
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とある休日。
俺は跡部さんちの前で待ってた。

越「ねぇ、跡部さん」
跡「あーん?越前じゃねーか。こんなところで何してやがる」
越「俺ね、ちょっと勉強したことを実践したくってさ。相手してくれない?」
跡「そのやる気は素晴らしいが…なんで俺様なんだ?」
越「あとで分かるよ。で、泊めて欲しいんだけど?」
跡「いいだろう。家のコートで心行くまで相手してやるよ」

テニスじゃないんだけど、俺が勉強したの…結局この人も、テニス馬鹿なんだ…意外。

やっぱり強くて、なかなか取らせてくれない。
でも、無我を操るための練習にはちょうどよかった。たしかに俺は無我を操るための勉強をして来たから、間違いじゃないよね。

跡「っはぁ、なかなか、やるじゃねーの」
越「アンタ、こそ」

2人とも息上がりっぱなしで、ひたすら打ち続けた。それこそ特殊な技はなく、ひたすら返し続けるだけ。
一回のラリーでもかなり続くから、疲れるんだよね。

跡「…越前、今日はここまでだ」
越「なんで?まだやろうよ」
跡「ダメだ。気づいていないだろうが、お前の左肩に疲労が溜まってる。もちろん俺様もだが、これ以上の打ち合いはお前の未来を潰しかねない。部長としてはそれで構わないが、俺様としては望ましくない」
越「ちぇっ、そこまで言われたら言い返せないじゃん」
跡「言い返すつもりだったのか?ふん、まあいい。取り合えずダウンやってシャワー浴びろ。そしたらじいやにマッサージしてもらえ」
越「アンタは?」
跡「俺はその後だ。心配すんな」
越「…別に心配なんか」
跡「インサイトなめんなよ。ありがとな」

なんか頭撫でられて、笑いかけられて、心臓が跳ねる。
俺、アンタのこと好きなんスよ?インサイトがあるなら気づいてよね。

跡「で、本当の目的はなんだ?どうしてここに来た」
越「ふぅん、気づいてたんだ」
跡「違和感が消えなくてな」
越「『俺が勉強したことを実践したくて』、ここに来た」
跡「…いまいちピンとこねぇ。はっきり言えよ」
越「アンタのインサイトで見破られなくてよかったよ」
跡「あーん?そりゃどういう意味だ?」

あ、ちょっと怒ってる。
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