□*Orbis-交わる世界- *
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【零番隊舎:会議室】



「対象は銀城空吾と月島秀九郎」


「銀城って…」


「先日、石田雨竜が何者かに襲われ重傷を負った。幸い命に別状はないらしいが…恐らくこの二人のどちらかの犯行だと思われる」


梨央は報告書を読み上げる。


「そして銀城に至っては黒崎一護に接触してる可能性が高い」


「何のために?」


「…黒崎一護に死神の力を取り戻させる」


「!」


「取り戻させる…ってどうやって?」


「そこら辺は調べてみないと」


「調べる?」


「おい…まさか…」


ニヤリと笑った梨央に嫌な予感がして蒼生は顔を引攣らせる。


「友達が困ってるのに手を差し伸べないでどうする」


蒼生は項垂れて頭を抱えた。


「元気かなぁ」



あの戦いから17ヶ月


一年ちょっとが経った─────。

































現世─────空座町。



「懐かしいな」


義骸に入って空座町の街を散策する。


「いっちーの霊圧は消えてるし…どうするかな」


霊圧を探れば一発で位置を特定できるのだが、一護の霊圧は藍染との戦いで全てを失くしてしまった。


「仕方ない…このカードを頼るか」


手には黒いカード。


XCUTION(エクスキューション)…」


そう、文字で書かれていた──────。


伝令神機でカードの情報を読み込むと画面に地図が表記される。


「…おんぼろだな」


着いた先は今にも崩れ落ちそうなマンションだった。


「本当に誰か住んでんの?」


ドォン!!


「っ………!」


突如、爆発音が鳴り響いた。


驚いてマンションの屋上を見上げると複数の霊圧も探知できた。その中には今回の対象である銀城と月島の霊圧も感じた。


「ビンゴ…!」



まさか二人揃ってるとはツイてる!!



「…どうするかな」



死神化して戦うのは簡単だが


まずは様子見だな



「わくわくする♪」


ズドォォン!!


「しっかし…激しく殺り合ってんなー」


マンションの中に入りエレベーターに乗り込む。


「結構揺れてんじゃん」


移動してる間にも激しい地震が起こる。


「…瓦礫の生き埋めにはなりたくないな」


チン、と音がして扉が開く。


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