□*Equiti-見えざる帝国- *
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「あいつらが一番強いだァ?ふざけんじゃねーよ…世界で一番強いのはこの俺だ。誰にも負けねえし、勝つ自信もある。だから腹が立ったんだよ。“殺して当然”だろ?」


「この世界で一番強い奴は存在しない」


「あ?何言ってんだテメェ…?」


伏見の表情が怖い顔に変わる。


「最強なのは俺なんだよ。だから片っ端から弱い奴を殺して強さを証明するんだろーが。言っておくけどな…今の俺はテメェにだって勝てる自信があんだよ」


「無差別に人を殺して手に入れる力は証明とは云えない。キミは何の為に強くなろうとする?」


「なんだよその質問…」


「ただ弱い奴がいると無性に殺したい衝動に駆られる…と云うくだらない理由で強さを求めるなど…無意味だ」


「じゃあ聞くけどよ…テメェは何の為に力を求める?強さを手に入れようとする?」


「大事なものを護る為だ」


そう答えると伏見はキョトンとした。


そしてすぐに可笑しそうにケラケラと笑い出す。


「ははッ!
お、お前…綺麗事ばっか並べてんのなァ!」


「何…?」


「クククッ…だからお前は弱いんだよ」


「!」


残酷な笑みを浮かべる伏見。


だが梨央は伏見の言葉に違和感を感じて驚いた表情を浮かべる。


「待て…キミはさっきから…なんのことを言ってる?」


段々と表情が青ざめていくのがわかった。


「“どのことを言ってる”?」


「…そういう表情が見たかったんだよ」


ニヤリと笑うと伏見は真っ直ぐに梨央を見た。


「蒼生は元気か?」


「っ………!!」


ガッと斬魄刀を掴む。


「おっと…いいのか?こんな所で抜いたりして」


「…キミ…まさか…」


「そう殺気立つなよ」


「何を知った」


「さあな」


「見てたのか…?」


「“何を”?」


伏見はニヤリと笑う。


「……………」


険しい表情のまま梨央は口を閉ざす。


「“見てた”って言ったら、お前は俺をどーすんの?」


「無論…殺す」


スッと目が冷たくなる。


「秘密を知られたら殺すしかないだろ」


「お前だって無差別に命を奪うんじゃねーか」


「秘密を守る為だ」


「なるほどなァ」


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