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□オリヒメ ト ユウカイ
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ヴゥー…ヴゥー…
テーブルの上に置いてある伝令神機が不吉な音を知らせるかのように震えた。
「!」
【今すぐ井上の部屋に来てくれ。緊急事態だ。《転送:朽木ルキア》】
「…緊急事態?」
嫌な予感を覚えた梨央は急いで壁に掛けてある上着を羽織ると織姫の部屋に向かった。
織姫の部屋に着くと既に一護を含めた日番谷先遣隊が集まっていた。
「ルキア、緊急事態って?」
「ああ…」
表情が強張ってる?
それに…周りの空気が重い
「!」
織姫ちゃんは不在なのか?
「霊波障害除去は?」
「完了した様です」
「繋げてくれ」
通信が繋がるとモニター画面に浮竹が映し出される。その表情はルキアと同じようにどこか緊迫した面持ちだった。
「!?浮竹…?総隊長じゃないのか…?」
《代わって頂いた。》
「理由は?」
《井上織姫が現世に向かう穿界門に入る時、最後に見届けたのが俺だからだ。》
「「「!!」」」
彼女は尸魂界に行ってたのか
「!…“見届けた”…?」
浮竹の言葉に引っかかりを覚える。
隊長は“最後に見届けた”って言った
それは
既に彼女がこちらに帰って来ているということ
だが…浮竹隊長の言葉は矛盾している
“見届けた”のなら
なぜ彼女は家に帰って来ていない?
《…その反応を見るとやはり彼女はそちら側には到着していないようだな…》
「…どういうことだよ浮竹さん…井上は…どこに消えたんだ…尸魂界で何か解ったんじゃねえのか…!?」
《…こちらの見解を言おう。》
《…穿界門通過の際に彼女につけた護衛の二人が生存して戻った。》
《彼等の話によれば─────》
《井上織姫は破面側に拉致。もしくは─────既に殺害されたものと思われる。》
「…殺…っ」
「浮竹隊長!!」
「今の言葉はあんまりです!!」
“殺害された”
その言葉に体をヒヤリとさせる。
冗談じゃない
織姫ちゃんが…殺された…なんて…
《解っている。
俺だってこんなこと言いたくない。》
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