キミに伝えたくて

□真実の言葉
1ページ/1ページ

「もう、引っ越して来たばっかの2人の家に
勝手にあがるなんてバカじゃないの?」

「ごめんなさい…」

「それは俐空と玲奈に言って」

「はい…」


さっき俐空たちのキスシーンを見てしまった俺は
陽菜にこってり絞られている。

俐空のやつ告げ口なんかしやがって…


「わかったの優ちゃん?」

「わかりました」



俺の彼女の小嶋陽菜は超美人!

柔らかな肌!

大きな胸!

そしてぷりっとしたおしり!

はぁ〜
全てに関してパーフェクト


俺たちは同じ大学で玲奈の一個上

付き合ってもう5年になるけど
俺は相変わらず陽菜にデレデレで
陽菜は相変わらず俺にツンツン…

寂しく感じるときもあるけど
その代わりたまのデレ期が倍嬉しい


でもそんな俺にも悩みはあって…

それは本当の言葉。


俺はいつも可愛いと言って、
好きと言って、
愛してると叫ぶ。

全て本気なのに陽菜は信じてくれない

それと陽菜は陽菜で俺に余り好きと言わない


5年も付き合ってればなれること

最初から期待はしてなかった。



「ゆうちゃん?」

「なんだい姫?」

「陽菜お腹すいた」

「じゃあおやつ食べよっか」

「うん♪」


それでも俺は可愛い可愛い姫の傍にいる。

好きと言われなくたって関係ない


「ゆうちゃんあ〜ん」

「あ〜ん
うん、おいしい!」

「口にクリーム付いてるよ」


当たり前のようにクリームを手で掬い
自分の口の中にいれた。

今では当たり前のこれも
俺はいつだってドキドキしてる。


いつも思うんだ

俺が陽菜にドキドキしないことはない

だから陽菜もずっと俺にドキドキしてくれたらいいなぁって


「陽菜っ」

「なぁに?」

「陽菜は今でも俺にドキドキする?」

「急にどうしたの?」

「いいからいいから」

「ん〜、するけど
昔よりはしないかな」

「どうして?」


彼女は残り少ないケーキを口に運ぶ


「だってゆうちゃんが陽菜の一部になったから
ゆうちゃんが隣にいることが
当たり前になっちゃったからかなぁ」

「陽菜」


それが凄く嬉しくていつものように抱きつく


「ゆうちゃん離れてよー」

「嫌だ」


俺は陽菜が照れるとき耳が赤くなるのを知っている


「陽菜〜」

「仕方ないなぁ」


最後には折れて頭を撫でてくれる

そんな陽菜だから
俺はいつまでも飽きずに傍にいられるんだ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ