キミに伝えたくて

□変わる瞬間1
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「今日みんなで俐空の部活の大会見に行こうぜ!」


優さんがそう言いみんなで見に行くことになった


「俺行きたくない…」


「私ちょっと用事が…」


でも玲奈ちゃんと朔夜さんは見に行きたがらない

その理由は大会を見れば分かるけど、

とりあえず今は2人をどうにかしなきゃ


「朔夜仕方ないだろ?
ゆきりんは何があったってお前の彼女なんだから」


「そりゃそうだけど…」


「お前の気持ちは分かる
もし自分がそうだったらめちゃくちゃ苦しいからな」


「だったら!」


「それでも行くんだよ
ゆきりん取られたくないだろ?」


「わかったよ…」


「ごめんなさい朔夜さん…」


「りんちゃんは悪くない
俺こそごめんね」


苦笑いする朔夜さんに頭を撫でられた。

落ち着くんだよね


朔夜さんに頭撫でられると…


「りんちゃんっ」

「きゃっ」


気づけば私は朔夜さんの腕の中にいた。


「朔夜さん?」

「りんちゃんを行かせたくない…」


「私は朔夜さんのところに必ず戻ってきます」


「りんちゃん…」


「私は朔夜さんが大好きですから」


「俺もりんちゃんが好きだぁ!」


しょげている彼が可愛く思って、

思わず2人で抱き合った。



「お熱いところ悪いんだけどさぁ
こっちも頼める?」


「あっはい//」


ともちんさんに言われて慌てて離れる


朔夜さんには微笑んで玲奈ちゃんの元に行く。


「行きたくないよ…」


「玲奈ちゃん…」


「私のこと彼女だと思ってないんだよ?
ゆきりんを彼女だと思ってるのに…
どうやって話したらいいのっ」


「私は振りをしてるだけだよ
俐空の彼女は玲奈ちゃんなんだから」


「うん…」


「だから行こ?」


玲奈ちゃんと手を繋いで

嫌がる朔夜さんを連れて大会が行われる体育館へ入った。


既に大会は始まっていて

体育館内にボールの音とバッシュの音が響き渡っていた。


「なんか俺もやりたくなってくるなぁ」


「才我は元バスケ部だもんね」


「俐空たちはどこにいんだ?」


「あそこじゃない?
今ウォーミングアップしてるところ」


「ほんとだ!」


バスケをしてる俐空はカッコいいと思う

朔夜さんには負けるけど

あれ?

朔夜さんと玲奈ちゃんがいない


「あいつら逃げ出したな…」


どうやら2人はどこかに行ってしまったらしい。



でも2人が逃げ出した理由はもうわかる。


「あ、由紀!」


アップを終えた俐空が私に飛びついてきた

そう、彼女の玲奈ちゃんじゃなくて
朔夜さんと付き合ってる私に…


「俺絶対勝つからな!」


「頑張ってね」


「おうっ」


報告し終え俐空は戻っていく。


「まだ治らないんだな」

「早く治らないと
2人がいつまでも可哀想です…」

「こればかりはなぁ…」


俐空は私の事を彼女だと思ってる

でもそれはユニフォームを着たときだけ


俐空は昔事故にあって

ユニフォームを着ると記憶が若返る。


つまり今の俐空は中学二年生から

記憶が止まったまま。
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