キミに伝えたくて

□止まったままの記憶
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俺が昔に戻るようになったのは今から三年前の話


由紀と別れて一週間がたったバスケの大会の日の事だった。


「はぁー
この大会由紀の為に頑張ってきたのに」


「俐空大丈夫か?」

「別れちまったもんは仕方ねぇだろ」


チームのみんなが声をかけてくれるけど

そのときの俺には全てが辛かった。


由紀と別れた理由は簡単


高校でモテるって話を聞いて、

俺が勝手に不安になって由紀に寂しいアピールをした。

でも由紀はそれに気づかなくて

不安しかなくなった俺は別れを告げた


バカだよなぁ

あの時手を離さなきゃ今でもラブラブだったのに


「試合始めるぞ」

「うぃす」


だけど試合は試合

俺は全力でぶつかる


ジャンプボールから始まり、

俺たちはパスを回してすぐシュート

もちろんそのボールはリングの中にキレイに収まった。


俺たちの武器は速攻

その後もポイントを稼ぎ第3回クオーターまできた。



「残り2クオーター
気合いいれていくぞ!」

『はい!』


ここまでは普通だった。

でも速攻で俺がパスをもらいシュートをした瞬間

俺のボールをカットしようとした2人がぶつかってきて

空中にいた俺は扉の鉄格子に頭から突っ込んだ。


「俐空!」


試合は一時中断

頭から血を流した俺にみんなが駆け寄ってくる。


でも俺は既に意識を失っていた。
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