キミに伝えたくて

□恋の相手
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「次の講義まで暇だな」


「ゆうちゃんなんか面白いことやって」


「むちゃぶりかよ」


「そうそう
ゆっぴー早くして」


「麻里ちゃんまでー?」


暇だからとりあえず陽菜と医務室で話していた。

そしたらになんかやれと言われる始末


2人はむちゃぶりがきついぜ…


「ゆうちゃん」

「ん?」


仕方なく考えていると

愛しの陽菜に呼ばれた。


「麻里ちゃん様子変じゃない?」

「え?」

「ノートにひたすら丸書いてる」


確かにおかしい


「麻里ちゃん?」


「……。」


「麻里ちゃーん」


「え、なに?」


こんな上の空になるなんて

俺この二年間見たことないんだけど


「ね?」


「どうしたんだろ
もしかしたら恋煩いとか」


ビクッ


わかりやす!


明らかに跳ねたよな体

絶対跳ねたよな


「麻里ちゃん恋煩いなんだ」


「はぁ〜」


俺が言うと大きなため息をつかれた。


「高校生に恋する篠田どう思う?」


「こ、高校生!?」


だって麻里ちゃん今26歳だろ?

10歳差くらいじゃん


「なんかよくここに来るからさぁ
最初は可愛がってあげただけなんだけど
なんか好きになっちゃったみたい」


恋に年齢は関係ないとは思ってたし

麻里ちゃんが若い子好きなのも知ってたけど

本当に高校生好きになるとはなぁ



「麻里ちゃん頑張って!俺は応援するよ」


「本当?
ゆっぴーは優しいね」


「もちろん
麻里ちゃんには色々お世話になったからね
今回はその恩返しだよ」


「ありがとう」


俺は応援するって決めて麻里ちゃんと話してるけど

何故かさっきから姫の様子がおかしい

黙っちゃって麻里ちゃんの顔をジッと見つめてる


「ニャロどうかした?」


「その高校生ってどんな子なの?」


「カッコいいよ
優しいしバスケ上手だし彼女いるしね…」


「彼女いるの!?」


「うん
まぁモテないわけないと思ってたけどね」


「でもそんな子がなんでここに来てたの?」


「待つために来てたの
彼女ここの生徒だから
あー、篠田は好きになっちゃいけない人好きになっちゃったよ」


苦笑いを浮かべる麻里ちゃん

なんとかその子と付き合える方法ないのかな?


「麻里ちゃんが付き合えるように祈ってるから!俺協力するし」


「ありがとうゆっぴー」


「ごめん麻里ちゃん
陽菜は協力できない」


ずっと黙ってた陽菜が口を開いたかと思えば

そんなことを言った


「ちょっ、陽菜!
そんなこと言ったら可哀想じゃん」



「いいんだよゆっぴー
陽菜にそう言われて当然なんだから」


「ごめん…」


「ううん
ずっと片思いしてるからいいよ」


陽菜はその後何も言わずに出てった。


「待ってよ陽菜!
ごめん麻里ちゃん
じゃあまたね」


「気をつけてねー」
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