キミに伝えたくて
□学部旅行3
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「今日と明日は奈良に行くわけだが
そこでCHE-Nのライブがあるらしい
特別に見ても良いことになった
だから今から一人一枚ずつチケット取れよ〜」
教授のその一言からバス中は大興奮。
それは俺の彼女も例外ではなくて
「憐音に会えるなんて嬉しい♪」
チケットを大事そうに見つめて微笑んでる。
「奈良まで行ってCHE-Nの憐音に会えるんだよ?
凄いよねゆうちゃん♪」
「そうだね」
CHE-Nの憐音のファンである陽菜にとっては
何よりも嬉しいことなんだろう
後ろの方ではアイドル大好きなゆきりんが騒いでる。
まぁファンにとっては良いことなんだけどさ
彼氏の俺としては複雑な気分なんだよね
だってCHE-Nの憐音が俐空ってこと知ってんだよ?
憐音見て大好きって言われると
俐空が好きって言われてるみたいでなんかイヤ…
「ゆうちゃん?」
「なに陽菜」
「ゆうちゃんって憐音嫌いなの?」
陽菜にそんなこと言われるなんて思ってなかった。
「どうして?」
「だって憐音好きって言う度に
ゆうちゃん困った顔するんだもん」
知らない内に顔に出てたのか…
「別に嫌いじゃないよ
ただちょっと嫉妬しちゃうだけ」
「アイドルにも嫉妬するんだ」
「陽菜が好きだからね
俺重い?」
「重くないよ
嫉妬するゆうちゃん可愛い♪」
CHE-Nのおかげで陽菜は素直
このチャンスを逃すわけにはいかないっ
「陽菜ー!」
「きゃっ」
頭を撫でていてくれた陽菜に飛びつき、
ほっぺにチュッとキスをした。
「ゆうちゃん//
みんな見てるのにぃ〜」
「俺には陽菜しか見えてないもーん」
「陽菜もゆうちゃんしか見えてないよ//」
首を傾けて言ってくる。
デヘヘ…
可愛いぜー!
「陽菜ちゅー」
「んっ…」
可愛すぎるから今度は唇にキスしてやった。
「ゆうちゃんもっとして?」
「喜んで!」
こんな陽菜が見られるなら俐空に
いや、憐音に感謝だ♪