キミに伝えたくて

□浴衣の彼女は誰よりも綺麗4
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「はるなぁ〜」


「なぁにゆうちゃん?」


「えへへっ」


「どこ触ってるの…」


「おしりっ〃」



ペシッ



「いったぁ!」


「変態…」



陽菜が可愛すぎてさっきからお触りしまくってる。


今もお尻触ってて怒られた…



「お祭り行こうよ〜」


「帰って陽菜食べたいー」


「それじゃあ何のために浴衣着たかわかんないじゃん」


「脱がすため!」


「ばかっ」


「むー…」



こうなったら意地でも抱かせてもらう!


というわけで拗ねることにしましたゞ


早速とぼとぼと陽菜の後ろを着いて歩くいてみる



「もぉ、ゆうちゃん…」


「……。」



陽菜は仕方なく振り返って俺の顔を両手で包む。



「拗ねないでよ」


「拗ねてないし…」


「お祭り終わったら好きにしていいから」


「本当…?」


「うん//」



ギュッ…



「キャッ!」



嬉しくて陽菜に抱きついた。


計算したのは悪かったけどやっぱり嬉しいよな♪



「絶対?」


「う、ん//」


「ありがと陽菜!」



チュッ



「ゆうちゃん//」


「行こっ陽菜♪」



単純な俺は直ぐに上機嫌に復活


まぁ最初から上機嫌だったけどね


手を引いて祭りの中に入った。



「ゆうちゃんあれ買って〜」


「おしっ
任せとけ!」



姫に頼まれたら仕方がない


リンゴあめを買って渡した。



「ありがと〜」



大切そうにあめを持って鼻歌を歌ってる。


そういえば毎年俺がリンゴあめ買ってあげてるよなぁ


陽菜好きだったっけ?



「リンゴあめ好きだっけ?」


「ん〜、普通かな」


「じゃあ何で毎年買ってんのさ」


「これが陽菜とゆうちゃんを引き合わせてくれたからかな」


「え?」


「忘れちゃったの?
陽菜たちが付き合った理由」



俺たちが付き合った理由…



「あ…」


「思い出した?」


「うん
忘れててごめん」


「思い出してくれたならいい」



俺が陽菜と付き合うことになったきっかけ


それは祭りのリンゴあめ


五年前リンゴあめが完売してて

困ってた陽菜に俺があげたんだった。



「覚えてたんだね」


「陽菜そんなに忘れっぽくないし…」




可愛いなぁもうっ


だからほっぺにキスしてあげた




「ゆうちゃんっ//」


「へへっ
次行こっか」


「陽菜疲れた」


「もう!?」


「休憩しよーっと♪」


「待ってよっ」



自由な彼女を持つとちょっと困る…


でもそれを嫌だと思わない俺は相当陽菜に溺れてるみたい


川の近くで石の上に座って俺を呼んでる



「どうした?」


「見てみてっ
こんなところにお花が咲いてる」


「きっと陽菜に見てもらいたくて咲いてたんだよ」


「そうなのかなぁ」



花を見つめる陽菜


すごく絵になってるし、

この人が俺の彼女なんだと思うと

なんだか感動してきた。


高校でも大学でも陽菜はモテるからいつも俺は気を張ってる。


けどそれを気にしないで隣にいてくれる


そんな陽菜が大好きなんだっ



「帰ろ陽菜」


「えっ」


「俺我慢できなくなった」


本当はそうでもないんだ


でも俺は今こんなにも綺麗な陽菜を誰にも見せたくない


だから頬を赤くした彼女の手を掴んで

自由のアパートに戻った。
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