キミに伝えたくて

□知らない彼女1
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「今日の夜ご飯なにがいい?」


「ハンバーグ!」


「えー
陽菜スパゲティがいい〜」


「じゃあスパゲティでいいよ」



大学の帰り道、

陽菜と夜ご飯の献立を決めながら帰っていた。



「ねぇ、
あれ俐空じゃない?」


「え?」


「あの道にいるの」


「本当だ」



そこで見つけたのが俐空



「もう一人誰かいる…」



っと女の子の姿。



「あの子誰だろう…」


「もしかして浮気?」


「それはさすがに…」



ないよな?


はっきり言って高校のことは俺もよく知らない


玲奈を裏切るなんてことはないと思うけど…



「ちょっと後つけてみようぜ」


「えぇ〜
放っておこうよー」


「いいじゃんいいじゃん」



陽菜の手を掴んで二人を追いかけた。


話しを聞く限りどうやら女の子は同じクラスみたいだ


学校で連んでる内の一人

帰りは一緒に帰ることが結構あるみたい



「ゆうちゃん盗み聞きはよくないよ?」


「盗み聞きじゃなくて聞こえてくるの」



わかりやすい言い訳をついて耳を澄ませる。



「河西なんで彼氏つくらねぇの?
よく告白されてるみたいじゃん」


「ともは一途なのっ
どうせなら好きな人と付き合いたいじゃん?」


「じゃあ好きな人でもいるのか?」


「いるよ
だって好きな人俐空だもん」


「はいはい
その冗談は聞き飽きた」


「冗談なんかじゃないのに…
なんでわかってくれないのかな……」



ありゃ本気だな…


俐空は気づいてんのか?

まぁ知っててもああ言うだろうけどさっ


それにしてもエロい女だな


フェロモンばんばん出してんじゃん



「俐〜空っ」


「うわっ、なんだよ」



羨ましい!!


あんな子に抱きつかれるなんて…

玲奈がいるのに罪な奴だ



「…ゆうちゃん?」


「…な、なに?」


「陽菜以外の子見てデレデレするんだぁ」


「し、してないよ!」



してたけど…



「ふぅーん
ゆうちゃん今日の夜ご飯抜きね?」


「そんなぁ〜…」



あのフェロモン女のせいで

こんな罰くらっちまったじゃないかっ!


俐空の家行って夜ご飯奪ってやるぜ…



「ねぇ、
とも買い物したいっ」


「はぁ?
一人で行ってこい」


「なんでー?
俐空もいこうよ〜」



「だって彼女迎えに行かないといけないし」


「いいじゃ〜ん
ほら行こっ」


「あ、ちょっ、おいっ」



あ〜ぁ

連れてかれちゃったよ…


ありゃ帰ったら玲奈に怒られるな



「行っちゃったね」


「あぁ…」



走ってったから俺がというより、

うちの姫が疲れて追いかけるのをやめた。



「帰ろっか」


「ゆうちゃんお菓子買って」


「了解いたしました」



もう完全に見失っちゃったし、

買い物をして帰ることにした。

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