ヤンキーの俺と清楚な彼女2

□背負うべきもの
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今日は12月31日

いつもなら朝から仲間と騒いでるところだか今年は違う

つーかそんな気分に馴れるやつなんて今の四龍にはいねぇ。



「ねぇ蓮
今日一緒にどこか行かない?」


「今日か?」


「今年も今日で最後だしどうかな?」



今日…か…

仲間の側にいてやりてぇけど1ヶ月間待たせた玲奈とも過ごしたい…。



「じゃあ午後からでもいいか?」


「いいけどどこか行くの?」


「ちょっと仲間のところにな
4日も顔出してないから心配してるだろうし。」


「うん…。」


「喧嘩しにいくわけじゃねぇんだからそんな顔すんなって。」



不安そうにして顔を俯かせる

仲間のところ=喧嘩

玲奈はそんな風に思ってるのかもな。



「大丈夫だから心配すんな。」



頭を撫でて久しぶりに総長用の特効服に腕を通す

やっぱこれ着ると気が引き締まるぜ。



「じゃあ行ってくる。」



自分の愛車に乗りアジトへ向かった。


中に入りまず目に入ったのは死んだ48人分の遺骨と顔写真

そしてまだ生々しい傷を負った仲間だった。



「あ、総長…。」


「もう大丈夫なんですか?」


「4日間も見ないんで心配しました…。」


蓮「俺は大丈夫だ
早く来てやれなくて悪かったな。」


「そんなことありませんあ、藍さんと馨さんは奥の部屋にいますよ。」


蓮「わかった。」



周りをよく見渡すと垢と碧と珀の姿が見えない

四龍はまだ全員黒龍のアジトにいるはず

あいつらまだ体が治ってねぇのかな…。



蓮「よぉ馨、藍。」


藍「蓮久し振り。」


馨「お前体大丈夫だったのか?」


蓮「昨日までくたばってたけどもう平気だ。」


馨「ほんとかぁ?」


藍「えいっ。」


蓮「いってぇぇぇ…。」



確かる為か俺の体を突っついてきた藍

当然建て前だけの嘘はすぐにバレた。



藍「やっぱりまだ平気じゃないんじゃん。」


蓮「うっせぇ…
あいつらには言うんじゃねぇぞ。」


馨「へいへい
仲間の前だけでは強い総長さんでいたいもんな。」


藍「弱みも痛さも見せない
いつもの強い姿じゃなきゃ嫌なんだもんね。」


蓮「わかってんじゃん。」


馨「小さいころからずっと見てるからな。」


藍「蓮の考えてることなんてお見通しよ。」



かなわねぇな藍と馨には


まぁ俺だってこいつらの考えてることわかるけど。



蓮「そういえば垢たちはどうした?
さっきから姿が見えないんだ。」


藍「奥の部屋で休んでると思うよ?
3人とも一昨日目覚ましたばっかりだから。」


蓮「じゃあ動けるんだな。」


馨「治療も済んでるし大丈夫なはずだ。
どこか行くのか?」


蓮「まだ仲間を眠らせてやってねぇだろうが。」


藍「…そうだね。」



48人分の遺骨は寒いアジトに残ったまま

あいつらには寒すぎる…

眠るときくらい暖かいとこにいさせてやらねぇとな。



蓮「動ける奴全員集めろ墓に行くぞ。」


「わかりましたっ。」





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