ヤンキーの俺と清楚な彼女2

□憎むこと
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なんなんだろうなぁ今のこの状況…

ぶっ倒れながら俺を睨みつける数人の男

後ろで震える彼女

そして男たちを見下しながら嘲笑う俺。



「ちくしょう…。」



そっか…

雑魚のくせにおれに刃向かった奴らを殴り倒したんだっけ。


けど地面に流れてる血は奴らのじゃない

傷から染み出て垂れた俺の血だ。


学校が始まって上に呼び出された体育館裏

一緒にいた玲奈と行ったら襲ってきたんだった。



「雑魚のくせにこの俺に刃向かうなんて100年はえぇよ。」


「総長と仲間の敵なのにっ…。」


「仲間だぁ?
弱者が敵とかいってんじゃねぇぞ。」



こいつらは大戦争で俺が殺した奴の仲間だったららしい

つまりヤンキーの世界に関わった奴ら

俺は黒龍の総長として復讐に応えた。



「俺はお前を…絶対に許さないっ…。」


「この人殺しっ!。」


「総長を返せっ…。」


「敵に情けはかけねぇ
弱いお前らが悪いだけだ俺のせいにするな。」



弱者に敵なんて言われる筋合いはない

それはそれなりの覚悟がある奴の使う言葉

見たところ目立った傷がない

くっついてるだけの金魚の糞に俺はやられねぇ。



「人殺しと言った奴がいたな。」


「その通りだろ!」


「あぁお互いにな
あの場にいる時点で死ぬ覚悟ができていて当たり前
今更復讐しにくる腰抜けなんて1人もあそこにはいねぇよ。」


「腰抜け…だとっ…。」


「悔しいか?
まぁそうだろう
だがお前らみたいな雑魚にはこれでもたりねぇな。」



敵に情けは必要ない

それは今目の前にいる奴らにも値する

戦争に関わってる以上ここの生徒ではなく裏の人間

容赦はしない…。



「くっそっ…。」


「敵を討ちたいならもっと強くなれ
そして俺を殺しに来い。」


「蓮っ…。」



奴らはもちろん玲奈もこの発言には驚いたようだ

目を見開いて俺を見てきた。



「今のままじゃ刃向かってきたところで俺にやられるだけだ
それなら強くなれ
憎しみがあるなら俺を殺しに来いよ。」


「くっ…。」


「かなわねぇ…。」



「まだまだだな。」


「絶対復讐しにくる。」


「仲間と総長の分までお前を殺してやるからな!」


「上等だ…。」



体を引きずって奴らは去っていった。



涙を流してる奴もいた

これなら絶対強くなれる。



「れ…ん…。」



まぁ泣いてるのは奴らだけじゃねぇけど。



「おいで。」



壁に背もたれしゃがめば目の前に座ってきた。



「玲奈。」


「ゃ…っ…
蓮の…その目…嫌いっ…。」



仲間にもよく言われる

冷たく全てを見透かしたような凍りつく目が苦手だと…

玲奈には2度この目を見せたことがある

普段ヤンキーにしか見せない目を

3度も見れば嫌いになって当たり前か…。





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