ヤンキーの俺と清楚な彼女2

□彼女のいない時間
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蓮「はぁ…。」


日向「どうしたの?」


蓮「ん〜?
別に何でもねぇよ。」



玲奈のいない時間がこんなにも暇だとは思わなかった。


前みたいに戦争とかで忙しいなら別だけど

今はそれも終わり喧嘩のない期間

黒龍にいても学校にいても綾の世話以外やることがない。


こんな時玲奈がいればデートできんのに…

そうじゃなくても一緒にいられるだけで時間が勝手に過ぎてく

前寂しくないって言った自分の言葉は撤回だ。



蓮「玲奈…。」


馨「まるで恋煩いしてるみたいだな。」


藍「そんなに思うなら電話でもしたら?」


蓮「バカヤロー
今したら迷惑になるだろうが。」



きっと今頃スキーでも滑ってるんだろうな

俺たちが電話できるのは自由時間兼就寝時間の22時以降

まだ夕方なのにそんなことできるかよ。



日向「蓮はこの前会った玲奈さんが好きなの?」


蓮「まぁな。」


日向「由紀さんじゃなくて?」


蓮「あれは姉ちゃんだよ。」


馨「中学の時の好きな人だもんな。」


蓮「てめぇ余計なこと言うんじゃねぇよ!」


藍「いいじゃない
どっちにしても好きな人には変わりないんだから。」


蓮「彼女と姉ちゃんじゃ訳がちげぇだろうが。」


日向「お姉ちゃんが好きだったの?」


蓮「ちょっと複雑なんだよ。」



日向には頭をぽんぽんっと叩きごまかした。


中学の2年間俺と姉ちゃんは少し複雑な関係にあったんだ。


その時俺は姉ちゃんを1人の女として見てた。


お互いに見方が違ったから付き合うまではいかなかったけど同じようなことはしてた。


キスして抱き合って身体を重ねる

でも見方が違えば心もだんだんすれ違ってく

姉ちゃんが中学を卒業したとき自然と付き合いも無くなった。


高校に入れば俺も姉ちゃんも恋人ができた

いつしか中学の時のことは誰にも話さないっていう暗黙のルールみたいなのができたんだ。


もちろん冴江や玲奈には言えない

このことを知ってるのだってごく一部

冴江が妬くのはそういう経緯があったからかもな。



蓮「変なこと思い出させやがって…。」


馨「良い思い出の間違いだろ?」


蓮「馨今日はやけに誘うじゃねぇか…。」


馨「乗って来いよ。
久しぶりにやろうぜ。」



蓮「しょうがねぇなぁ…日向ちゃんと俺と馨の喧嘩みとけよ。」


日向「わかった!」



昔を思い出すのもいいが今は玲奈に申し訳ない

暗黙のルールを破った馨にはお仕置きが必要だ。





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