ヤンキーの俺と清楚な彼女2

□大雨の行方
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「日向も見つかったことだし俺そろそろ行くわ。」


「そういえば最初電話した時なんであんな怒ってたの?」


「あー、まぁちょっとな。」


「どうせ彼女と喧嘩でもしたんだろ。」



なんでこいつらには全部バレちまうのかな

はぐらかしてもいつも見破られる。



「…なんでわかんだよ。」


「黒龍以外で蓮になにかあるとすれば玲奈さんか由紀さん絡みしかないから。」


「お前らな…。」


「どうせ蓮が悪いんでしょ?
さっさと謝って仲直りしなよー。」



どうせ蓮が…か……

確かに玲奈と2人でいたのに日向の話ばっかしてちゃそりゃ怒るよな

もしこれが逆だったらって考えると悪いことしたっておもう。



「お前らに言われなくてもわかってるよ。」



いつの間にか降っていた雨も気にせず俺は玲奈の家に走った。


数分後家の前に着きチャイムを鳴らすも反応なし

けどなんとなく人の気配はするし帰るって言ってたから絶対いるはずだ。


俺は仕方なく彼女の携帯に電話をかけることにした。


長いコールが続きしばらくしてその音が止んだ。



「………はい。」


「なんですぐに出ねぇんだよ。」


「……。」


「家にいるんだろ?
俺チャイム何回も鳴らしたんだけど。」


「……。」


「居留守使うくらい俺に会いたくないわけ?」



何を聞いても玲奈は答えない

切らないってことは聞く気はあるってことだけど

それじゃ俺が納得いかない。



「答えたくないなら別にそれでもいい
直接玲奈と話したい
俺家の前で出てくんの待ってるから。」


「……。」


「ずっと待ってるからな。」



そう言って俺は通話を切った。


この雨の中いつ出てくるかわかんねぇけど俺は待つ

あいつにずっと待ってるって言ったから。




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