トライアングル

□第5章
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「如月ちょっと来い。」




部活を終えまだ明かりのついている体育館へ優子を迎えに行こうとしたとき部長に呼び止められた。




乙「なんすか?」


「お前体力テスト学年トップだったらしいな。」

乙「はい、まぁ。」


「50m走もぶっちぎり。
そこでお前には次の大会に出てもらいたい。」


乙「俺がっすか?」


「そうだ。」




3年は引退してもういないけどまだ2年には速い先輩がたくさんいる


劣っちゃいねぇとは思うが同学年だって良い線行ってるんだ。



負い目を感じる訳じゃない


でも入ったばっかの俺が出て良いものなのか?




乙「でも俺は…。」


「怖いか?」


乙「そんなことっ。」


「なら出ろ。
全員ちゃんと認めてる。」


乙「…わかりました。」


「頼んだからな。」




まぁ選ばれたからには練習しまくるしかねぇよな


出れない人の分まで頑張らねぇと!


それにしても…




乙「よっしゃぁぁぁ!!」




悩んだって選ばれたのはすっげぇ嬉しい。




乙「早速優子に報告だ!」




テンションが上がっちまった俺は叫びながら体育館へ入った。




乙「優子!」


佐「……このままじゃまずいのみんなわかってるよね?」


『…はい。』


乙「な、なんだ?」




テンション高めの俺とは違いなんだか体育館は暗い


佐江ちゃんの前にみんな集まって重たい話をしてるみたいだ。




柏「乙輝っ。」


乙「佑紀どうなってんだ?」


柏「それが…。」




佑紀が言うには女バス全員が気を抜いてるって佐江ちゃんが怒ってるらしい


パスミスやシュートミスは当然のように起こる


それに連携がうまくいかなくて喧嘩した人や怪我した人もいたみたいだ。




乙「それで佐江ちゃんが怒ってるわけか。」


柏「ここ最近ずっとらしくて爆発しちゃったんだと思う。」




こりゃ帰り優子に大会の話するわけにはいかねぇな


逆に慰めてやらねぇと。




佐「今から全員でレイアップ連続100本!
失敗したら最初から!」


『はい!』




100本とか佐江ちゃんえげつねぇや…。




乙「佑紀最後までいる?」


柏「うん。」


乙「じゃあ終わったら教えてくれ。」


柏「寝るんだ…。」





優子の有志をずっと見てたいとこだけど俺も部活で疲れてる


悪いが女バスが終わるまで俺は休憩させてもらうよ。





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