トライアングル

□第35章
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麻「ありえない…なんで私が…。」



仕事から帰ってきてから麻里子は機嫌が悪い

八つ当たりされたくないから理由は聞かないけど多分振られたんだと思う

中学校の時も同じようなことがあって荒れてたから。



乙「まり姉ペア旅行券いる?
この前学園祭でもらったんだけ_」


麻「嫌がらせかぁぁぁ!」


乙「グハッ!な、なん…で…。」



何も知らない乙輝が地雷を踏んで麻里子から回し蹴りを食らってる

やっぱ理由聞かなくてよかった。


昔から乙輝は麻里子からよく八つ当たりを受けてる

陽菜は様子見るんだけどあの子は悪気なく聞いちゃうから

いつもこの光景を見て自分の想像が当たってることを確信する。



陽「やっぱり振られたんだ。」


乙「まり姉が振られたの?」


麻「悪い…?」


乙「わ、悪くない悪くないっ!」



あーあ

また余計なこと言うから胸ぐら掴まれちゃって。



乙「ていうかはる姉知ってたなら教えてよ!」


陽「別に陽菜知らなかったし。」


乙「え?じゃあなんでやっぱりって…。」


陽「大体予想してたから。」


乙「そりゃないよ…。」



麻里子は乙輝の首から手を離してドカッっとソファーに座った。



麻「はぁー
あいつに振られるなんてありえない。」


陽「もうあいつ呼ばわりしちゃってるし。」


乙「別に振られることなんて珍しくないだろ?」


麻「乙輝と一緒にしないでくれる?
私を振るなんてどんな神経してるんだか。」


乙「お高く止まりすぎだろ
まり姉のそういうとこ見抜かれたんじゃない?」


麻「あんたさっきからムカつくんだけど。」


乙「いった!
ほらまたすぐ足出すっ!
元彼にもそんなことやってたんじゃないの!?」


麻「やるわけないでしょ
弟相手じゃないんだから。」



また蹴られて乙輝も凝りないなぁ

いつも通りの光景に1人心の中で笑った。


表に出したら私にも飛び火しかねないから痛い思いは全部乙輝にかぶってもらおう。



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