ヤンキーの俺と清楚な彼女

□出会い
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コンコン


「れ〜ん、早く起きなよ」


うるせぇな…。

俺の安眠を妨げるなんていくら姉ちゃんでも無視だ無視。

姉ちゃんの言葉に返事をせずもう一度眠りにつこうとする。


ドシドシドシ


しばらくすると足音が聞こえてきて


「起きなさい!!」


そう言って布団をめくり裸の体を叩いてきた。


「いって!わかったから叩くの止めろ!」


ったく、姉ちゃんの行動が一番の目覚ましだな。

ちょっと暴力的だけど…。


俺は柏木蓮、それでこのうるさい女は姉の由紀。

学校じゃ清楚らしいけど俺にとってはただの腹黒女。


「なんか言った?」
「いえ、なにも」


こんなこと言ったらぶっ殺される。

俺は秋葉高校の一年で、姉ちゃんは二年。

朝の弱い俺はいつも姉ちゃんに叩き起こされている。


「蓮なにボーッとしてるの?」

「いや、何でもない」

「そ、まぁ良いけど早くしないと本当に遅刻するよ?」


時計を見るともう8時。

自転車で行かなきゃ確実に遅刻する。


「やっべ!」


俺は飛び起きて慌てて学ランに着替えた。


「私冴江ちゃん待ってるから先行くね」

「わかったぁ〜」


姉ちゃんはそう言っ
部屋から出て行った。

そういえば最近彼氏できたって言ってたなぁ。

俺も彼女ほしいなぁ〜

って、そんなこと言ってる場合じゃなかった。


俺は財布と携帯だけ持って家を出た。
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