ヤンキーの俺と清楚な彼女
□ヤンキー集団黒龍
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自分の気持ちに気づくと妙に心臓がドキドキしてきた。
何故か玲奈に凄く会いたくなって、
触れたくなった。
弁当を食べ終えると一つため息をついた。
「はぁー…」
「恋煩いかよ」
優希はそう言って笑うけれど
俺にとっては笑い事じゃない。
初めての感覚に戸惑う気持ちと
今すぐにでも会いに行きたいという気持ちが交差して訳が分からない。
「でも蓮も凄いよねぇ」
「え、何で?」
「だって会ってそんなに時間が経ってないのにその子にキスしたんでしょ?
なんかゆうちゃんみたい」
「何で例えが俺なんだよー」
「だってゆうちゃんすぐキスするんだも〜ん」
「陽菜だからしたくなるの!」
「あっそ…//」
ほんとバカップル…。
陽菜も素っ気なくしてるけど耳真っ赤だし、
結局キスしてるし…。
でも俺玲奈にキスしたんだ。
つーか俺やばいことしたんじゃねぇの!?
もしファーストキスだったら…
いや、彼氏がいたらもっとやばい…。
「ファーストキスはどんな感じだった?」
「は?」
いつの間にか近くにいた冴江に聞かれた。
「そうだよ。
なんかあるでしょ?
柔らかいとかさ」
敦子って結構ぐいぐい聞いてくんだな。
「めっちゃ柔らかくて、
なんか甘かっ…た//」
「何照れてんだよ、可愛い奴!」
優希がわしゃわしゃと俺の頭を撫でた。
「でもゆきりんも一安心?」
「何で?」
「全く恋愛に興味なかった弟が恋してくれてさ」
「確かにねぇ。
喧嘩にしか興味なかったからちょっと嬉しいかな」
姉ちゃん…。
「大事にしてね?
その子のことも、その気持ちも」
「あぁ」
俺たちは視線を交え笑い合った。