ヤンキーの俺と清楚な彼女
□心拍数急上昇中
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よし、今日は自転車あるな。
ここでもし無かったらあのバカップルを叩きのめすところだった。
まぁ冴江にできでも姉ちゃんには手あげれないんだけどな。
自転車に跨がり玲奈の前に行く。
「はい、後ろ乗れよ」
「む、無理だよー…」
「何恥ずかしがってんだ」
「そうじゃないけど…」
「学校遅刻したくなかったら早く乗れ」
玲奈は遅刻と言う言葉に反応し
渋々後ろに乗った。
「いくぞ」
「うん…」
「ちゃんと掴まってろよ」
玲奈が軽く俺の服を掴んだところで
自転車を漕ぎ始めた。
そういえば今日はビックリしたなぁ。
朝起きたら玲奈いるし、
それにもっと驚いたのはいつの間にか抱きしめていたこと。
起きた瞬間心臓飛び出るかと思ったぜ。
しばらく漕いでいると段差をおりた。
「きゃっ」
その反動で服の裾を掴んでいただけの玲奈は
バランスを崩して俺に抱きついてきた。
ヤバいヤバいヤバい//
当たってるって胸が!
玲奈から女子特有の甘い香りが漂ってきて
更に俺の胸を締め付ける。
ドクン
ドクン
ドクン
俺の心臓はこれでもかって位脈を打ってる。
絶対心臓の音聞かれてるってッ
「れ、玲奈?
大丈夫か?」
「うん、大丈夫…。
あのさ…」
「なんだ?」
「こわいからこのままでも良い?」
後ろ見るんじゃなかった。
泣きそうになりながらの上目遣い。
「いいよ」
平然と答えてる用に見えるけど
俺の心臓は破裂寸前。
顔も多分今真っ赤…。
俺には前を向いてひたすら漕ぐという選択肢しか無かった。