ヤンキーの俺と清楚な彼女

□危険な喫茶店
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「蓮…」


別れを告げられてから早いことに2日も経った。


今日は学園祭の最終日


絶対私のクラス来るって言ってたけどもうわからない…


一緒に回る約束も体育祭の出来事で水の泡


「会いたいよ…」


あれから一度も蓮に会ってない


前は毎日合ってたのに…

だから寂しさは募るばかりで涙ばっか出てくる。


「昨日どうだった?」


「やっぱり喧嘩してるみたい
今日の朝傷だらけだったから」


「そっか…」


今は由紀ちゃんに蓮の様子を聞いてる。


話しでは結構荒れてるみたい…


心配だけど何もしてあげられないのがもどかしい


「もうそろそろ始まるから切り替えてくぞ」


「うん…」


私のクラスは喫茶店をやることになってて、

私はウェイトレスの係り


笑顔を作ってないと駄目だよねっ


「頑張ろっ」


蓮のことは忘れて集中しなきゃ


「いらっしゃいませ!」


お店をオープンしてから止まることなくお客さんは流れ続けた。


優希君や陽菜のおかげで喫茶店は大繁盛

忙しさで蓮のことも忘れてたその時


「優希来たよ〜」


「おまけしてね?」


「敦子は良く食うなぁ」


蓮が現れた。


シフトが変わったの知らずに来たんだと思う


本当は私じゃないから…


「え…なんで…」


ほら、

目見開いて固まってる。


やっぱりそうだったんだ


神様は本当に意地悪だよね…


「わりぃ南
俺保険室行ってくるわ」


まるで私から逃げるように蓮は部屋を出て行っちゃった。


「蓮…」


「追いかけなよ」


「きっとあいつ待ってるから」


「お願い玲奈ちゃんっ」


みんなが背中を押してくれたから私は追いかけた。


また一緒に笑いたくて、

蓮の隣にいたいからっ


蓮の隣じゃないと駄目なんだって気づいたのは遅過ぎたのかもしれない


それでも可能性があるなら離れたくなかった


「れ…「松井!」


でも私の声は矢神君の声でかき消された。


「矢神君…」


「体育祭の賭のことは知ってるよな」


「うん…」


「俺松井のことが好きなんだ!
だから付き合ってほしい」


「…ごめんなさい…」


私は別れても蓮を見放すこと何でできないっ


どんなに避けられても好きだから…
初めて本気で恋をしたから離したくない


「私、蓮が好きだから…」


「でも別れたんだろ?」


「それでもいい…
蓮を失いたくないからっ」


「ちっ…
じゃあしょうがねぇなぁ」


突然矢神君の雰囲気が変わった。


何だか急に怖くなってきた…

どうしようっ

蓮っ


「抱かせてもらうので我慢するか」


両手を掴まれ壁に押さえつけられた。


「や、やめてっ
矢神君っ」


「やめるわけねぇだろ?柏木にどんな風に抱かれてるのか見させてもらおうか」


「やめて…」


助けてっ

蓮っ…!


手が制服に触れた瞬間目の前から矢神君がいなくなった。


「いってぇ〜
誰だ!」


「きたねぇ手で玲奈に触ってんじゃねぇぞ」


「柏木!
お前…何で…」


「答える理由はない




ドスッ!



鈍い音がしたと思ったら矢神君は気絶中


きっと蓮がやったんだ…


「蓮っ…」


蓮は何も言わないで、

私の腕を掴んで歩き出した。
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