ヤンキーの俺と清楚な彼女
□許せない気持ち
1ページ/1ページ
約2時間前、
俺は保険室で玲奈を抱いた。
別れたくせにウェイトレス姿に興奮して、
矢神が玲奈に触れたことが許せない…
自分でもガキだって思うけど止まらなかったんだ。
「怒ってるかな…」
勝手に抱いて起きる前に逃げた俺を、
あいつはどう思ってるんだろう…
「怒ってないよ」
はっ?
「蓮っ…」
「玲奈…」
振り返ると息を切らした玲奈が立っていた。
捜したんだろな…
「嬉しかった
また蓮に抱いてもらえて」
「別れたのにか?」
「それでも蓮が好きだから」
真っ直ぐ俺を見つめる瞳から嘘は感じられない
ってことは本当に思ってるんだ…
「けど…」
「蓮、私決めたから」
「え…、なにを?」
「告白、することにしたんだ…//」
「誰に?」
「蓮しかいないよ…」
「俺?」
あ、なんか二回目は私がとか言ってたような…
“ぎゅっ”
「ーっ//」
他のことを考えていたら突然手を握られた。
最近触れられてなかったから照れる…
抱いたことは別な?
「蓮のことが好きです…
付き合ってくださいっ」
「玲奈っ」
「わわっ//」
嬉しくて玲奈を抱きしめた。
どこにも行かないようにぎゅっと…
「ありがとな…
言ってくれて…」
「蓮…」
「でもまだ付き合えねぇ…」
「え…」
「一週間待ってほしい
迷惑かけたからさ…」
自分で自分が許せない…
勝手な約束でみんなに迷惑かけて、
玲奈を不安にさせた。
だからこれで付き合う訳にはいかないんだ。
何かしらのペナルティーは必要
本当は1ヶ月って言いたいけどそれじゃ玲奈が可哀想だ
「気にしないのに…」
「俺が嫌なんだよ」
「ん…わかった…」
「もう少しだけ待っててくれな」
頭を撫でれば背中に回る腕
力が篭もってるってことはそれだけ不安にさせてたってことか…
「必ず迎えに行くからさ」
「待ってる…」
俺たちは約束のキスをして、
しばらく抱き合ってた。