ヤンキーの俺と清楚な彼女

□誘拐事件
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「蓮大変!」


「ふぇ…?」


「玲奈ちゃんがいないの!」


「なんだと…」



保健室で安眠していたとこを姉ちゃんに叩き起こされた。


何事かと思うと玲奈が行方不明らしい


朝は俺と一緒に来たし昼もみんなで食った


どうやら帰り際に連れ去られたようだ。


この緊急事態にはさすがの俺も目が覚めるたぜ



「心当たりは?」


「陽菜が男の人と歩いてたところを見たって」


「そいつ誰かわからねぇのかよ」


「ごめんね…
私も捜してくるから!」


「あぁ
見つけたら電話する」



俺は急いで保健室を出た。


くそっ…

玲奈をさらった奴はいったい誰なんだ…


可愛いから狙ってる奴は大勢いるだろうし



「いったい何処にいるんだっ!」



美術室に体育館、

音楽室も空き教室も捜したけど見つからない


他にどこがあんだよ…


プルルルルプルルルル


途方に暮れたそのとき俺携帯が震えた。



「誰だこんなときに…
もしもし?」


「…れ……ん…
たす…けてっ……!」


「玲奈!?
今どこにいる!」



俺に電話をかけてきたのは玲奈だった。



「いま…は……」


「貸せ!」


「キャッ!」


「玲奈っ」


「よう柏木」


「その声は矢神…
お前が玲奈を連れ去ったのか…」


「大当たり」



玲奈を連れ去った真犯人は矢神

別れてる今がチャンスだと思って襲ったんだろう



「お前早くしないと彼女襲うぜ?」


「てめぇ…」


「まぁ今からヤるけどな」


「ふざけやがって…」


「早く迎えに来てやれよ〜」



電話は矢神と複数の男の笑い声を最後に切れた。


はやくしねぇと玲奈が襲われる…


声が響いてたから恐らくあいつらがいる場所は室内


尚且つまだ俺が見てない場所は…



「体育館倉庫だけだ…」



俺は倉庫に向かって走った。


なんで体育館までいって倉庫を見なかったのか後悔ばかりが頭を巡る


それと同時に早く見つけたいという思いにかられた。



「待ってろよ玲奈…
必ず俺が助けてやるからなっ!」
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