ヤンキーの俺と清楚な彼女

□戻された気持ち
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最近あまり行っていなかった黒龍に顔を出した。



『あっ!総長だっ!』


『蓮さんお久しぶりです!』


「おうっ
お前ら元気そうだな」



仲間の笑顔を見ると何だかホッとした。



「よぉ蓮」


「久し振りだね」


「馨、藍変わりなかったか?」


「大丈夫だ」


「問題ないよ」


「そうか
四龍はどうだ?」


「たまに小さな喧嘩はあるけど普通だよ」


「珍しいな
お前が四龍まで気にかけるなんて」


「そうか?」


「前は黒龍のことだけだったのにね」



…そうだったか?

自分ではいつも通りだったのに



『蓮さん!』


「どうした?」


『お姉ちゃん元気?』


「お姉ちゃん?」


『お姉ちゃん!』


『彼女さんのことですよ』


「玲奈のことか…
もちろん元気だぜっ」


『……』



俺が答えると何故かこいつは固まった。



「どうした?」


『珍しいですね
蓮さんが普通に彼女さんのこと話すなんて』


「は?」


『蓮さんいつもこわい目して教えねぇって言ってた!』


『彼女さんといて蓮さんも変わりましたね』



笑顔で言うこいつらだけど俺は焦ってる

知らない内に自分が変わってたなんて…



「変わることは良いことだぞ?」


「優しくなっていいじゃない」



馨と藍はこんなこというけど俺は嫌だ

変わったなんて思われたくねぇ!



「なぁ、
俺って何が変わった?」


「まず話し方でしょ?
あと優しくなってまわりを気にするようになった」


「それと彼女の自慢話するようになった」


「玲奈ちゃんと付き合ってまるくなったんだよきっと」



そんなにも俺は変わっていたのか…

一刻も早く元に戻さねぇと。



「どうしたのそんな怖い顔して?」


「俺は元に戻る…」


「なに?」


「俺は変わったなんて思われたくねぇ
だから全部治す」


「…わかった」



一度言ったら聞かないと言うことを知っている2人

俺を止めたりはしなかった。
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