キミに伝えたくて2

□誤解と失態
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俺の誕生日がとっくに過ぎたある日


俺は麻里子に呼び出された。


まぁいつものように玲奈迎えに行っただけだけど



「少年この前誕生日だったみたいだね」


「だから少年じゃねぇって
そうだけどなに?」


「篠田からもプレゼントあげようと思って」


「なにくれんの?」


「し・の・だ・♪」


「さて俺はそろそろ…」


「冗談だって
もぅ、嘘が通じないんだから」


「ったく…」



麻里子が言うと冗談に聞こえねぇんだよ


大人の余裕バンバン醸し出してるしさ


マジでシャレになんねぇ



「玲奈からはなにもらったの?」


「指輪だよ
初めてのペアルックなんだ♪」



俺の薬指に光る指輪


まだ左手じゃないけどいつかはそうしたい



「やっぱり嬉しい?」


「繋がってる感じがするからな」



絶対ありえない

そう思ってたのにいつの間にかここまできてた。


望みもなかった一年目は本当に地獄


今が幸せ過ぎて怖いぜ



「じゃあこれあげる」


「なんだこれ…
めっちゃカッコいい!」


「篠田が選んだんだから当たり前」



麻里子からもらったのはブレスレット


センス良いからマジで嬉しい



「ありがとな!」


「篠田の時に10倍で返してね」


「そりゃないぜ〜」


『あはははっ』



2人で笑いあって楽しい時間を過ごす。



「その指輪見せて」


「いいぜ」



麻里子は立ち上がり指輪を見るために近寄ってくる



「あっ!」



その途中何かに躓いたのか俺の方に倒れてきた。



「うおっ!?」


「ご、ごめん…」


「いや、大丈夫か?」


「うん…」



今の状況を説明すると、

麻里子が寝転ぶ俺の上に覆い被さってる状態


こんなの玲奈に見られたら一貫の終わり



“ガチャッ”



「俐…空……」



うわぁ最悪だ…


今一貫の終わりって言ったばっかじゃんか!!



「玲奈誤解だからな!
早まんなよ!」


「俐空っ…嫌いっ…」


「ちょっ、玲奈!」



“バタンッ!”



もう何でこうなるかな


いっつもそうだ!


何かを思うといつもこうなる



「なんかごめんね?」


「いいよ
ちゃんと誤解晴らすから」



麻里子を退かせて玲奈の後を追った。
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