キミに伝えたくて2
□迷う理由
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陽菜とのデートの帰り
夜一人部屋から出て行く俐空を発見した。
「あれ俐空だよな」
「こんな時間にどうしたんだろ?」
「妊娠のことを知って出てったんだろう」
「別れちゃうの…?」
「それはないと思うけどなぁ」
玲奈が大好きな俐空だしそれはない
どうすればいいかわからなくて迷ってるんだろう
「私玲奈のとこ行ってくるね」
「えー、陽菜行っちゃうの?」
「だって心配だし」
「そうだけどさ…」
せっかく今日は久し振りにイチャイチャできる日だったのに…
「俺とのイチャイチャタイムはー!?」
「陽菜そんなの知らないし」
そう言ってカッカッとヒールの足音をたてて
姫は振り返ることなく部屋に入っていった。
「ことごとく俐空と玲奈には邪魔されるぜ…」
仕方ないから俺は俐空の後を追った。
一人寂しく歩く俐空の行き着いた先は公園
いつもバスケをしている場所だ。
「おい優…」
ゲッ…バレてた?
「出て来いよ」
「いつから知ってた?」
「最初から」
全く、勘の鋭いやつだぜ
俺はベンチに座る俐空の隣に腰を下ろした。