キミに伝えたくて2
□山積みの問題3
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玲奈が妊娠2ヶ月に入った頃から
りんちゃんは俺の隣からいなくなっていた
代わりにいるのは俐空で二人の居場所が交代してる。
妊娠のせいで体調が悪い玲奈を心配して
りんちゃんはつきっきりになってるみたい
俐空は俐空で忙しいからって寝にしか帰ってこないし…
「一人って寂しいぞ…」
「なにブツブツ言ってんだよ」
「俐空帰ってたのか?」
「今さっきな」
俺の部屋に俐空が帰ってくるのも今じゃ普通
再来週のクリスマスりんちゃんと過ごせるか心配
「俐空ってなにやってんの?」
「どういう意味だ?」
学ランを脱いだ俐空が俺の隣に座る。
「帰りが早い日は学ランとかジャージだけど
遅い日は私服じゃん?
バイトじゃないなら何やってるのかと思って」
「朔夜にはもう話しとくか…」
溜め息を一つ吐くと俺と正面に向き合う
真剣に見つめられたから俺も見つめ返した。
「俺芸能人なんだよ」
「はぁ?」
「CHE-Nの憐音知ってるだろ?」
「あぁ、国民的アイドルの…」
「あれ俺なんだ」
……。
「ええぇぇぇぇ!!!」
じゃありんちゃんが夢中になってる相手は俐空ってこと!?
壁のポスターも
その写真集も
あのDVDの人も
全部本物は俐空ってことなのか!?
じゃ、じゃあ…
「サイン下さい」
「ちげぇだろ!」
「違う?
それならハグして下さい」
「ちょっと落ち着け…」
呆れながら言う俐空を見て少し落ち着けた。