キミに伝えたくて2

□新しい命の誕生1
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今日はごく普通の日


まだ講座を受けている朔夜さんを待つために

いつものように医務室で待っていた。



「そういえばそろそろ予定日だっけ」


「そうですね
来週くらいだと思います」


「早く見たいねぇ」


「先生子供好きですもんね」


「朔夜とゆきりんの子供も見てみたいな」


「朔夜さんとの子供!?」


「あ、もう子作りしてた?」


「し、ししてません!//」


「もう冗談なのに
ゆきりんは可愛いねぇ」


「からかわないでください//」


「アハハハ
ごめんね?」



こんな会話をしているとポケットの中の携帯が震えた。



「もしもし?」


『ゆ、由紀!
今すぐ病院に来てくれ!』


「え?」


『子供が産まれそうなんだよ!』


「ええぇぇぇぇぇ!!」



子供が産まれそうって

予定日は来週の筈なのに



「どうしたの?」


「子供が産まれそうって…」


「ちょっと早いんだ
今から行くの?」


「はい
けど俐空テンパってて」


「じゃあ代わってくれる?」


「あ、はい」


「もしもし俐空?」


『ま、麻里子!?
どうしよう…
もう3時間くらいずっと苦しんでんだっ』


「まぁ落ち着きなって
なんにもできないんだから待ってな」


『わ、わかった!』



電話が終わると笑顔で携帯を返された。



「相当テンパってるみたいだね」


「はい…」


「早く行ってあげな?
このままだと産まれたときには疲れて倒れちゃうよ」


「りんちゃん終わったよ〜」


「朔夜さん行きましょう」


「ふぇ?」



なんにもわかっていない朔夜さんの腕を掴んで大学を出た。
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