キミに伝えたくて2
□恋人にはなれない1
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「今日のお昼暇?」
「はい、そうですけど」
「ご飯一緒にどうかな」
「いいですよ」
高校生の彼がいない昼は俺が隣をキープしてる
この時間を過ごすようになって結構経つ
そろそろ仕掛けても良い頃かな
「ねぇ玲奈ちゃん…」
「はい?」
「ふっ…
ご飯粒ついてるよ」
「あ、ありがとうございます//」
取ってあげてそれを口に運ぶと彼女は赤面した。
「可愛いね」
「いえ、そんな…//」
「玲奈ちゃんは彼氏君のこと好き?」
「はい
大好きですよ」
「そっか…」
俺はこのとき一瞬目が泳いだのを見逃さなかった。
「じゃあ俺のことは?」
「え…?」
「俺のこと好き?」
「それは、その…」
「俺は玲奈ちゃんのこと好きだよ」
「私は……」
「俐空がいる?」
彼女は小さく頷いた。
「けど…」
「けど?」
「わからなくなってしまって…」
「わからない?」
「俐空が好きなはずなのに…
九龍さんのことが頭から離れなくて…」
俺の思った通り
玲奈ちゃんはやっぱり押しに弱かった。
これだけ一緒にいて心が揺らぐのは当然
「じゃあ試してみようよ」
「試す…」
「俺とキスしてみよ?
それでドキドキしたらどんな感情か…
玲奈ちゃんにはわかるよね」
「あっでも…」
「いいから…」
戸惑う彼女の顔に手を添え顎を上げさせる
少し潤んだ瞳に吸い込まれるように俺は唇を近づけた。