キミに伝えたくて2

□大切なもの
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俐空が去ってから私は後を追いかけた。


でも俐空を見失ってってしまって

仕方がないから近くのベンチに座った。



「はぁ…」


「どうしたんだ?」


「陽菜さん、優さん…」


「なにかあったの?」



私は心配してくれるお二人にすべてを話した。



「そうなの…」


「そうなると俐空が心配だな」


「まずは誤解を解かないと」


「どこに行ったか知りませんか?」


「わかんねぇ
俺たち探しに行ってくるよ」


「ありがとうございます」


「玲奈はそこにいて
見つけたらここに来るように言っとくから」


「はい…」



本当は私が行かなきゃいけないけど

2人が探しに行ってくれた。



「はぁ…
どう説明しよう…」



惹かれたのは本当

キスしようとしたのも本当のことだけど

私はちゃんと拒んだ。


けどこれは言い訳にしかならないよね


蒼空もいるのに私何やってるんだろ…



「玲奈」


「あ、俐空…」



そうこう考えているうちに俐空はやってきた。



「ごめんなさい…私…」


「何も言わねぇよ
けど一つだけ確認させてほしい」


「なに…?」


「玲奈は俺よりあいつが好きなのか?」


「違う…
それと私キスはちゃんと拒んだからね」


「ならいい」


「う〜」


「蒼空も心配したよな…俺にとって大切なのは蒼空と玲奈だ」


「私も俐空と蒼空が大切だよ」


「だったら心配いらない大切なものが一緒なんだから」



俐空はそう言うと蒼空を私に渡して抱きしめてくれた。


やっぱり九龍君じゃダメだったんだ…


俐空だと凄く暖かくて安心する



「もう揺れないから…」


「頼むぜ」



優しいキスに身も心も温かくなった。

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