So long

□第7話
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今日も俺は朝から夜まで練習試合

昨日は久し振りに麻里子といれて嬉しかった。


1回会うと離れるのが寂しい…

また泊まるつもりで練習が終わった今麻里子の家に向かってる。


だけど1人で向かってるんじゃない。



「なぁ。」


「なに。」


「何でついてくんの?」


「りゅうがついてきてるんでしょ。」



何故か隣には敦子がいる

俺は麻里子の家に、
敦子は自分の家に帰るはずなのに

…どうして?



「こっちだったっけ?」


「もう私の家忘れたんだ。」


「あ、いや…。」


「りゅうこそ家帰らないの?」


「彼女の家に泊まろうと思って…。」


「ふーん。」



サッカー部のマネージャーで元カノである前田敦子

別れてからすげぇ接しずらくて今とてつもなく気まずい。


それからお互い口を開かず同じ家の前で止まった。



「え、ここ?」


「悪い?
まぁ彼女と元カノが同じ家に住んでるなんて知らないか。
りゅう鈍感だもんね。」



彼女と元カノが同じ家に住んでる…

…はぁ?

麻里子と敦子が同じ家に住んでるって!?

まじか…。



「ただいまー。」


「おかえり敦子。」


「りゅう来てるよ。」


「おチビが?」



本当に麻里子が家から出てきた…。



「おチビー?
…なんか固まってるんですけど。」


「私と麻里子が一緒に住んでるって知らなくて驚いてるんじゃない?」


「おチビ知らなかったんだ。
おーいっ。」



麻里子に頭を揺らされやっと正気に戻った。



「ふ、2人が一緒にいるなんて聞いてない…。」


「言わなくたって普通わかるでしょ。」


「まさか今までずっと気づかないなんてねぇ。
篠田おチビが敦子と付き合ってた時もここにいたんだけど。」


「ただの親戚だと思ってた…。」


「正真正銘姉妹です。」



待てよ…

敦子は前田で麻里子は篠田だった。


ここの家の表札も篠田

どうして敦子は前田なんだ?



「じゃあなんで名字違うんだよ。」


「両親が離婚して敦子はお母さんと家を出たからだよ。」


「お母さんが名字を変えたから私は前田なの。」


「独り立ちした篠田の家に敦子が住むようになったから表札は篠田。」


「これでわかった?」


「うん…。」



敦子のとこいろいろあったんだなぁ


2人が一緒に住んでること気づかないなんて俺どんだけ鈍感なんだ…。





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