So long
□第20話
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月日が経つのは早いもので今日で夏休みが終わる
兄貴に海に連れ出されるまで凹んでた俺だけどもう大丈夫
本当のことを知ってる3人には心配されたけど体調が悪いとだけ言って部活にも復帰した。
宿題も麻里子と陽菜のおかげで今年はもう終わってる
ここまでの道のりは地獄のようだったけどな…
テストの時以上のスパルタっぷりでこの時だけは教師がうちにいるのを恨んだ。
まぁそんな地獄の日々の最後に待ってるのはご褒美の花火大会
近場のじゃなくて麻里子が少し遠いところのやつに連れてってくれるらしい
同い年の彼女じゃこうはいかない。
「琉夜ー!
まりちゃんきたぜー!。」
「今降りるー!」
兄貴に呼ばれ下に降りると赤色の浴衣を着た彼女が立っていた。
「うわぁ…すげぇ…綺麗…。」
「ありがとう。」
「………へっ?」
「お前心の声ダダ漏れ。」
「う、うっせぇ!//」
「うっせぇとはなんだ兄貴にむかって!」
「ちっちゃいのにちっちゃいことでギャーギャー言わないの。」
俺と兄貴の頭の上を陽菜の手がポンポンと叩いた。
「ごめんよーはるなー!」
軽く貶されたような気がするんだけど兄貴は気にせず陽菜に抱きついてた。
「じゃあ行こっか。」
「あぁ
兄貴俺のこと忘れてイチャイチャしすぎんなよ。」
「そんな心配するくらいならお前こそイチャイチャし過ぎて帰ってくんな。」
こんなこという兄貴どこにもいないと思う…。
彼女の車に揺られて約1時間
川近くの大きな花火大会へやってきた。
「へぇー
こんなとこあるなんて知らなかった。」
「まぁ普通は知らないよね
篠田も去年連れてきてもらって初めて知ったの。」
前の彼氏に…かな……
そりゃ大人な彼氏なら色んな遠いところカッコいい車で連れてってくれんだろうな
俺の考えを読んだのか麻里子が手を握ってきた。
「言っとくけど元彼じゃないからね。」
「あ、そうなの?」
「おチビは考えすぎ
行くよ。」
遠出したからかいつもは人の目を気にして繋がない手を繋いできて嬉しそうに奥へと進んで行った。
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