So long

□第22話
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最近の俺たちといえば海行ったり夏祭り行ったりで楽しい日々を過ごし

学校が始まってからもお互いの家を行き来し仲を深めてる。


部活も新体制になってみんな気合が入って良い雰囲気

兄貴たちもこの間同棲のことを伝えたらしく陽菜はうちに引っ越して来た。


何もかもが順調

学校も部活も彼女との仲も

順調じゃないのは俺だけ…

俺の…この身体だけだ…。



「はぁ…。」


「なーにため息ついてんの。」


「佐玖…。」


「まりちゃんと上手くいってないの?」


「いや、
今までの中で一番順調だと思うよ。」


「じゃあどうしたのさ?」


「佐玖さぁ…
もし自分が1年後死ぬとしたらどうする?」


「え?」


「残りの時間…
お前ならどう過ごす?」



あーついに聞いちゃったよ…

他の人ならどうするのか誰でもいいから聞いてみたかった。


俺は毎日苦しくて日が過ぎるのが怖い

目を瞑ったらもう麻里子や兄貴に会えないんじゃないかって…

でも聞くんじゃなかったな

案の定佐玖は頭に?を傾げて首を傾げてる。



「やっぱなんでもない
忘れてくれ。」


「…俺だったら柏木先生に告白するかな
死ぬのがわかってるならそれまでにやりたいことは全部したいから。」


「佐玖…。」


「俺はそうするよ
琉夜がそんなこと言うなんてビックリした。」


「普段もしもの話なんてしねぇもんな。」


「…なんかあった?」


「なんもねぇよ。」


「じゃあ急にそんなこと聞くなよ
琉夜がそうなのかと思うじゃん。」


「まだ死なねぇっつーの。」



まだ…な…。



「親友の俺に隠し事なんかしたらぶん殴るからな!」



そう笑いながら俺に肩を組んでくるこいつをみて少し安心した。


天然な佐玖にはまだ気づかれてないみたいだ

親友だからこそまだ本当のことは言えない。



「そうまでならないと告白できないなんて
付き合うまでの道のりはまだまだ長いな。」


「う、うっせぇ//」



やりたいことを全部する…か…

俺のしたいことってなんだろう。





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