family

□親の血
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俐空「じゃあ蒼空のこと頼むな。」


朔夜「任せとけって。」


由紀「いってらっしゃい。」



俐空はもうすぐコンサートらしくて関西に向かった。


玲奈は陽くんをつれてまりちゃんのところに遊びに行ったらしい

1人残された蒼空はうちで1日預かることになった。



佐妃「そらくんずっといられるの?」


蒼空「ママとパパが帰ってくるまでいるよ。」


佐妃「やったぁ!
あっちで遊ぼっ。」


蒼空「うん。」



佐妃ちゃんは蒼空のことが大好き

朝俐空と遊ぶ時は手を繋いで一緒に逃げてるって話を聞いた。


今だって嬉しそうな笑顔して2人並んで仲良くお絵描き中

俺あんな佐妃ちゃんの嬉しそうな顔見たことないよ…。



朔夜「はぁ〜。」


由紀「ため息なんかついてどうかしたの?」



落ち込んでる俺のとこに6年前より随分大人っぽくなったりんちゃんがやってきた。



朔夜「佐妃ちゃんのあんな笑顔見たことないなぁって。」


由紀「私は見たことあるよ?」


朔夜「いつ?」


由紀「朔夜さんが仕事に行った後かな?
蒼空くんと一緒にいると笑顔だよ。」


朔夜「俺といるより嬉しいのかな…。」


由紀「好きな子と一緒だったらそうかもね。」



ふふって笑いながら俺の頭を撫でてくれた。


確かに俺も親といるよりりんちゃんといた方が楽しいし幸せだけど…

佐妃ちゃんと蒼空にはまだ早い!



朔夜「俺が1番でいてよ〜。」


佐妃「パパやっ!」


朔夜「ガーン…。」


佐妃「そらくんと遊ぶの//」



娘に嫌がられるのがこんなに辛いなんて…。


しかもなんで照れてるの?

そんなに蒼空が好き?



蒼空「おじさんだいじょうぶ?」



心の中で泣いてればライバル(蒼空)に心配されるし。



朔夜「りんちゃ〜んっ。」


由紀「よしよし。」



彼女の胸に抱きつけば優しく慰めてくれた。


ちょっと落ち着くためにしばらくこの状態でいよう

ライバル(小学1年生)見たらまた上がっちゃいそうだから。



由紀「佐妃ちゃんは将来誰のお嫁さんになりたい?」


佐妃「そらくん!」



落ち着いたと思ったらこの一言

心が沈んでく…。



由紀「ご、ごめんね?」



イジワルりんちゃんだ…

俺がヘコむの見て楽しんでる。



考えたらりんちゃんは俐空が好きだった

そして佐妃ちゃんは蒼空が好き

柏木の血は今枝の血を好きになるのかな?



朔夜「ふっ…。」



親の血は争わないってやつか。



由紀「親の血は争えないです。」


朔夜「……。」






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