family

□瓜二つ
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俐空「子供は親に似るって本当だったんだな。」


才我「なに?」



俐空が我が家で息子の友斗を見ながらそう言った。



俐空「だってこの仏頂面っていうかクールなの友にそっくりじゃん。」


才我「友斗は内には熱いもの持ってるぞ?」


俐空「友もな。」


才我「俺に似てるとこあるだろ!」


俐空「ん〜…。」



子供たちは確かに両親に似てる

だが俐空は友斗がともちんだけに似て俺に似てるところを言ってくれない

1つくらいあるだろうと聞くと唸り始めた。



俐空「わかんねぇや。」


そして結果この一言。



友斗「にぃちゃんかんがえなくていいよ。」


俐空「そっか?」


友斗「父さんに似たくないから。」



子供にもそう言われて心が折れる…。



俐空「まぁ確かにそうだよな。
こんな暑苦しい奴。」


才我「お前もう家に帰れ!」


友斗「父さんうるさい…。」


才我「親に向かってうるさいとはなんだ!」


友美「才我うるさい…。」



最終的にはみんなに言われもう黙ることにした。



友美「俐空家に帰らないの?」


俐空「今玲奈が蒼空と華憐連れて実家に行ってるんだ。」


友美「置いてかれたの?」


俐空「まさか。
午後から仕事だから残ったんだよ。」


友斗「にぃちゃん忙しいんだな。」


俐空「少なくともお前よりはな。」



友斗は頭を撫でる俐空を嫌がらなかった

俺がやると嫌がられんのに…。



友斗「にぃちゃん遊ぼ?」


俐空「いいぜ。
なにして遊ぶ?」



でもこうやって見てると確かにともちんと友斗は似てる。


俺がすることは嫌がっても俐空がやることは嫌がらない。


そう考えれば友斗は俺を嫌ってるんじゃなく恥ずかしがってるだけ

いいことなのか?



友美「どうしたの?」


才我「俐空は友斗に好かれていいなぁって。」


友美「しょうがないんじゃない?
俐空は子ども心持ってるしみんなに好かれてるから。」


才我「父親より叔父さんが好きか。」


友美「そういうもんだって。
友斗はともに似ちゃったから。」


才我「え?」


友美「プラスに考えれば落ち込むことなんてなにもないよ。」



そうだな

ともちんと友斗が同じなら接し方はわかる。


ツンデレの息子か…

可愛いな。



友斗「父さんキモイ。」

才我「……。」



愛情の裏返しだっ。






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