family
□彼の仕事場
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蒼空「ママ行ってきます!」
玲奈「行ってらっしゃい華憐はもう少し待っててね?」
華憐「パパは?」
玲奈「お仕事で帰って来れないんだって。」
華憐「そっか…。」
俐空「今日はきっと帰ってくるから、ね?」
華憐「うん…。」
蒼空はともかく華憐は俐空が大好き
私がヤキモキ妬くくらい引っ付いて休みの日独占してる
今になって蒼空だけの時の俐空の気持ちがわかるなんて…。
玲奈「俐空帰って来ないかなぁ…。」
華憐「ママでんわなってるよ?」
玲奈「誰からだろ。」
携帯を見ればそこには俐空の名前が写し出されてた。
玲奈「俐空どうしたの?」
俐空[悪いけど衣装持ってきてくれないか?
今日撮影するんだけど家に置きっぱなんだ]
玲奈「どこにあるの?」
俐空[寝室に置いてあると思う
後でメールで住所送っとくから]
玲奈「わかった」
これで3日振りに俐空に会える!
華憐「パパ!」
俐空[華憐?
俺がいない間玲奈の言うことちゃんと聞いてるか?]
華憐「きいてるよ!
ねぇパパいつかえってくる?」
俐空[できるだけ今日帰れるようにするから]
華憐「やったぁ!」
ちょっと幸せに浸ってたら私の手から携帯はなくなって華憐の元に…
いつの間にか親子の会話に花を咲かせてた。
でも仕方ないよね
私だけじゃなくて子どもたちも3日間会ってないんだもん
パパと話せてよかったね。
俐空[今日も幼稚園頑張れよ!]
華憐「うん!」
俐空[じゃあ玲奈に変わってくれ]
華憐「はーい!
ママ、パパがかわってって。」
玲奈「ありがとう。
もしもし俐空?」
俐空[みんな元気でやってる?]
玲奈「元気だよ
強いて言えば俐空がいなくて寂しいくらい…」
俐空[玲奈…
今日来たら時間取るから昼ご飯一緒に食べよ]
玲奈「ありがとうっ」
華憐「ママバスきた!」
玲奈「はーいっ。
じゃあ俐空また後でね」
もっと話してたかったけどバスが来たなら行かないわけにいかない
カバンを持たせていつもの場所に行くともうみんな揃ってた。
『行ってらっしゃーい!』
思いのほかギリギリだった
子どもたちをバスに乗せて見送ると恒例の井戸端会議が始まる。
由紀「今日玲奈ちゃん遅かったね。」
陽菜「なにかあったの?」
玲奈「ううん
俐空と話してたら遅くなっちゃって。」
友美「3日も会ってないんじゃ話も長くなるか。」
長くなったのは半分華憐のせいなんだけどね
俐空と話したかったのは事実だけど。
陽菜「なに話してたの?」
玲奈「忘れ物持ってきてって言われただけ
後はずっと華憐が話してた。」
由紀「華憐ちゃん俐空大好きだもんね。」
友美「忘れ物なら早く届けてあげた方がいいんじゃない?」
玲奈「撮影があるんだったっ
帰り間に合わなかったら蒼空と華憐お願いします!」
『頑張ってね〜。』
すぐに化粧をして送られてきた住所を確認
掃除と洗濯を終わらせて初めて俐空の仕事場に向かった。
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