family
□7年振りの再会
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最初はただ似ている人としか思わなかった。
CHE-Nの憐音
7年前女優の卵だった私は落ち込むことがあると行っていた近くの公園
そこで見ていたバスケット少年の俐空が彼とそっくりだった。
背丈やふとした時の笑顔そして声
テレビで見かけるたびに本人なんじゃないかって思う
そんな彼と再会したのはドラマの共演だった。
憐音「CHE-Nの憐音です
よろしく」
前田「前田敦子です」
憐音「前田…敦子…？」
前田「どうかしたの？」
憐音「いや、
昔同じ名前の人に会ったことがあるような気がしてさ。」
前田「そうなの？」
憐音「同姓同名だったのかも
とりあえずこれからよろしく」
同姓同名の人に会ったことがあるって言われてもまだ確信はなかった。
憐音があの少年って気づいたのはドラマの撮影中
それは夜公園で1人でバスケットの練習をするシーン
「ははっ…
やっぱバスケは楽しいぜ…」
バスケをする姿を見て俐空と重なって見えるどころか憐音が俐空本人ってわかった。
何ヶ月もずっと見ていたその姿だから見間違うはずない
「カット！
じゃあ明日は再会のシーンから
よろしく」
憐音「わかりました
お疲れさまです。」
前田「俐空…。」
憐音「……！」
撮影が終わった彼に私がそう言うと憐音は目を見開いて振り返った。
憐音「…え。」
前田「今枝俐空だよね？」
憐音「なんでその名前…。」
前田「7年前ずっと見てたから。」
憐音「もしかして夜の公園に来てた前田敦子？」
前田「うん。」
憐音「マジかよ！
敦子って女優だったのか？」
前田「そうなの
あの時は名前以外お互い何も言わなかったもんね。」
憐音「それにしてもすっげぇ久しぶりだな〜
あん時より綺麗になってたから気づかなかったよ。」
笑顔でそう言ってくれて一安心
もし覚えてなかったらどうしようって不安だったから。
聞けばあの時の彼女さんと言ってた通り結婚して今は2人の子供がいるみたい
おめでとうって思う反面少し残念でもあった。
好きまではいかなかったけど7年前バスケをしてる姿を見てた時から気になってる存在ではあったから
話したら彼女がいるって言ってたし深入りすると本気になりそうで…
だから自分から話しかけはしなかったんだけどこうしてまた近くで笑顔見るとあの時の気持ちが蘇ってきそう。
憐音「敦子とドラマで共演
しかも恋人役なんて何があるかわかんねぇな」
前田「そうだね
今回監督に聞いたらベッドシーンあるって言ってたけど大丈夫？」
憐音「それは俺のセリフだよ
まぁ女優だから平気なんだとは思うけど。」
前田「んー
むしろ今回は嬉しかったかな。」
憐音「なんで？」
前田「相手が俐空だったから。」
憐音「フッ…そっか…
あ、俺この後まだ仕事あるから行くよ
今度飯でも行こうぜ。」
前田「うん、楽しみにしてる。」
憐音「じゃあな〜。」
まさかこんな形で再会するとは思わなかったけどまた会えて本当に嬉しい
楽しい撮影になりそうだな。
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