キミに伝えたくて

□不器用な恋心2
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「麻里子彼氏とかいないの?」


「ここ数年はいないよ
告白は多いけどね」


「何気に自慢してんじゃねぇ…」


「ははっ
でも俐空も告白されるでしょ?」


「毎日されるけど…
彼女いるからって断ってる」


「モテ男だねぇ
ここの学生からもされたりするの?」


「たまにあるよ
けど玲奈と付き合ってること知ってるだろ?」


「学部が違ったら知らない子がいて当たり前
玲奈はフリーだと思われてるから」


じゃあ今度からはバレないように

俺のっていう印つけとかねぇとな

少しくらいは効果出るだろ


「ねぇ俐空」


「ん?」


心なしか雰囲気が変わったような気がした

麻里子の雰囲気も


「10歳差の恋愛ってどう思う?」


「恋愛に年齢は関係ねぇからいいんじゃないか?」


「じゃあ大人と高校生は?」


「それも別に…」


「ふぅん、わかった」


なんか大人の女って感じがする…

玲奈がいるのに引き込まれそう


バンッ!


「俐空っ」


俺がいけないことを考えていた時に

丁度玲奈が来てくれた


「玲奈…」


「ごめん…
俐空が言った通りだった
それなのに何もわかってあげられなくて…」


「もういいよ
俺こそ嫉妬してごめん」


「ううん
嬉しかったよ嫉妬してくれて」


「玲奈…」

「俐空…」


顔を近づけていってあと数センチで触れる


「篠田の前でイチャイチャしないでくれるかなぁ」


麻里子の声に玲奈は顔を真っ赤に染めて離れてしまった。


チッ…

後少しだったのに邪魔しやがって

玲奈は恥ずかしがり屋だから人前でできない

俺は構わないのに…


あの麻里子のしてやったって顔

くっそー

してやられた


「邪魔すんなよ麻里子!」


「目の前でやられる篠田の身にもなってほしいね」


「黙って見てればいいじゃねぇか」


「人ってのはを邪魔したくなる生き物なんだよ」


なんだ先生ずらして…

普段居眠りばっかしてんの俺知ってるんだからな



「俐空…」


「ごめん玲奈
帰ろっか」


「えーもう帰るの?
篠田暇になっちゃうじゃん」


「俺はここに来ないのが普通なんだ
じゃあな」


「またおいでね」


「失礼しました」


玲奈の手を握って居眠り女がいる医務室を出た。
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