ヤンキーの俺と清楚な彼女2

□背負うべきもの
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続々と集まってくる仲間たち

全員どこかしら包帯やガーゼをしている

それにいつもより明らかに少ない人数

これが戦争の大きさを物語っていた。



蓮「全員もうどこに行くかわかってるよな…。」


『……。』


碧「四龍の墓…。」


垢「先代や同志たちが眠っている場所…。」


珀「そこへ今からこいつらを埋める…。」


蓮「行くぞ…。」



俺の声で48人の遺骨を持って墓へと向かった。


葬式は俺が眠ってる間に終わらせたらしい

後は埋めるだけだった。


骨を埋める最中誰も言葉を発しない

族ごとに墓は分けられそれぞれのとこに入った。


線香を立てて全員で安らかな眠りを祈り下の奴らはアジトに帰った。



蓮「俺のせいだな…
俺が弱いせいで48人も殺してしまった…。」


垢「それは違う
各龍12人ずつ死んだ…。」


碧「蓮だけじゃない
総長として俺らにも責任がある。」


珀「誰もお前1人を責めたりしない。」


蓮「各龍12人ずつかもしれねぇ…
けど今回は四龍としての戦いだった。
だからあいつらが死んだのは俺の責任だ。」


藍「蓮…。」


蓮「そういうことにしといてくれ
じゃなきゃ俺は自分がもっと許せなくなる。」


垢「わかった…。」


碧「だが1つだけ言わせてもらえばお前が総長じゃなきゃ死人はもっと出ていた。」


珀「蓮だったからこれだけの被害で済んだんだからな。」


蓮「お前ら…。」


碧「じゃあな
俺らは自分たちのアジトへ戻る。」


珀「また何かあったらすぐに言えよ?」


垢「絶対駆けつけるからな。」


蓮「あぁ…。」



自分の仲間も写真を持ってあいつらは帰っていった。



馨「あいつらの言う通り自分を責める必要なんてねぇんだからな。」


蓮「そんなわけにいくかよ…
もっとできる総長だったら救えたかもしれない命弱い俺はその命を救えなかった…。」


藍「蓮…。」


蓮「重い…。」


馨「けどそれが総長だろ命の重さをわかる奴こそトップにいるべき男だ。」


蓮「俺は48人がこれから生きるはずだった人生を背負って生きていくんだな。」


藍「総長っていうのは簡単なことじゃないよ
綾さんも仲間の人生を背負って総長をしてた。
蓮は綾さんを越えるんでしょ?
だったら蓮も仲間の人生背負わなきゃね。」




今生きてる仲間の人生も死んでいった奴らの人生も俺が背負う…

すげぇ重いけどそれくらいしねぇと綾に笑われちまう

綾の人生も俺が背負っていくんだ。


戦争じゃ俺の采配1つで仲間の生と死が決まる

もっとしっかりしねぇとな。



蓮「俺はもっと強くなる死んだ奴らの人生も俺が背負っていく
だからこれからも頼む
藍と馨がいねぇと簡単に潰れちまうから…。」


馨「当たり前だ
蓮のことは俺と藍できっちり支えてやる。」


藍「だから蓮は自分の進むべき道を行けばいいよ。」


蓮「ありがとう…。」



あいつらの死は無駄になんかしねぇ

必ず立派な総長になってみせるから

綾を越える総長に…。





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