ヤンキーの俺と清楚な彼女2

□似た者同士
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由紀「蓮お見送りに来てくれたの?」


蓮「玲奈の見送りな。」

由紀「お姉ちゃんの見送りもしてよっ。
あれ、その子は?」



由紀ちゃんも蓮の後ろに隠れてる日向ちゃんに気づいたみたい。



蓮「綾の娘の日向だよ。今黒龍で育ててる。」


由紀「危ないことに巻き込んじゃダメだよ?」


蓮「それは無理だな。
日向は次の総長になるんだから。」


由紀「蓮…。」


日向「……っ!」



隣で蓮と由紀ちゃんが話してる間私はずっと日向ちゃんを見てた


向こうもそれに気づいたみたいで体をビクッとさせる


何気なく蓮の腰に抱きつくのは心がモヤモヤしたけど。



玲奈「日向ちゃんってさ。」


日向「な、なんですか?」


玲奈「どうして蓮が好きなの?」



小学生にこんなことを聞くのは間違ってるかもしれない

でもどうしても聞きたいの。



日向「私の気持ちを1番わかってくれてるから…。
お母さんがいなくなって頼れるのは蓮だけ。
それに優しいしカッコいいもんっ。」


玲奈「そっか…。」



蓮と同じ思いをしてる

蓮が綾さんを好きだったように日向ちゃんは蓮のことが好きなんだ。



由紀「玲奈ちゃんそろそろバス乗ろっか。」


玲奈「うん…。」


蓮「玲奈?」



仕方ないよねどうにもできないことだし

綾さんみたいに日向ちゃんのことは諦めなきゃ。



玲奈「じゃあ蓮行ってくるね。」


蓮「待てよ。」



バスに向かおうとしたら蓮に腕を引っ張られ胸に引き寄せられた。



玲奈「どうしたの?」


蓮「なに不安になってるかしらねぇけどさ…
俺が好きなのは玲奈だけだからな。」


玲奈「うん、ありがとう。」


蓮「……。」


玲奈「じゃあね。」



蓮は不服みたいだったけてどこればっかりは自分の問題だから

彼には迷惑かけられない。



由紀「玲奈ちゃん蓮と何かあったの?」



バスに座れば心配して由紀ちゃんが隣に座ってくれた。



玲奈「蓮はなにも悪くないよ
ただ私が勝手に嫉妬してるだけ…。」


由紀「もしかして日向ちゃん?」


玲奈「うん…。」


由紀「日向ちゃんは仕方ないにしても蓮もちょっと過保護になってるかもね。
綾さんの姿を重ねてるみたいだったから。」




蓮にとって綾さんがどれだけ大切だったから改めて思い知らされた…。





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