ヤンキーの俺と清楚な彼女2

□浪速の赤虎
2ページ/3ページ




蓮「わりぃ、待ったか?」


玲奈「ううん
私もさっき来たところだよ。」



待ち合わせすると必ず玲奈は先に待ってる

喧嘩やら寝坊やらで待たせてばっか

いいとこねぇな俺…。



玲奈「喧嘩…?」


蓮「ちげぇよ
今日は集会だけだから安心しな。」



そう言い頭を撫でるとホッと胸をなでおろす

特攻服=喧嘩

あの戦争以降そのイメージが完全に癒着した。


今度から着替えてくるか…

毎回不安そうにする玲奈の顔見たくねぇし。



玲奈「久しぶりだねデート。」


蓮「俺も風邪引いてたし玲奈も忙しかったもんな。」


玲奈「今日はどこ行くの?」


蓮「そうだな…。」


「あれ、もしかして黒龍の蓮?」


蓮「え?」



振り返るとなんだか見覚えのあるような女が1人

赤い特攻服にサラシを巻いて誰がどう見てもレディースだってわかる格好で立っていた。



「やっぱり蓮や!
久しぶりやなぁ!」


蓮「うおっ!?」



俺だと確信したのか首に手を回して引き寄せられた。



「なんや、うちのこと忘れたんか?」


蓮「その声とこの特攻服…
もしかして彩か?」


彩「そうやで!
あんた背高なったん?
あのチビが大きくなったなぁ!」


蓮「お前も…色々成長したな…。」



今俺は抱きしめられ彩の胸に顔面ダイブしてる

こんなにデカくなるとは…

昔から小さくはなかったけど3年の月日はすげぇな…。



玲奈「蓮…?」


蓮「ハッ!」



冷たい声で呼ばれ顔を上げると疑いと不安の入り混じった目でこっちを鋭く睨む彼女がいた。



蓮「いやっ、あの、こいつは彩って言って俺の幼馴染なんだっ。」


玲奈「なに焦ってるの…?」


蓮「あ、焦ってねぇよ!」


彩「蓮の彼女?」


蓮「あ、あぁ。」


彩「どうもー
浪速の赤虎こと赤虎の彩です。」


玲奈「松井…玲奈です…。」


彩「そんな睨まなくても取らへんて
久々に会って嬉しくなってしもただけやから。」



俺を挟んで目線を交わす2人から異様な怖さを感じる

彩はともかく玲奈は勘違いしてるだろうな…

俺の袖を握る手に力が入ってるのがわかった。





.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ