トライアングル

□第4章
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優「おそーい!」


敦「ごめんね優子。
けどちゃんと来たからえらいでしょ?」


優「今度は最初から来ようね。」




早く帰ってきたつもりなのに遅かったらしい


もう男子は50m走が終わりかけだ。



このままやらないとこっかな


…なーんて思ってたけど乙輝がいたら無理。




乙「よし、
一緒に走るぜリク!」




最後まで待ってた足の速い乙輝と走る羽目になった。




優「よーい、ドン!」




ゆうちゃんの声で走り出した。




隣にいたはずの乙輝はどんどん前に行って背中しか見えない


女子に黄色い声と男子の歓声でどれだけ速いのかわかる。




リク「やっぱり乙輝は速いや。」


「リクはホントに足遅いんだね。」


リク「苦手なんだ。
それでも乙輝は速すぎると思うけど。」




乙輝の周りにできる輪


男子も女子も駆け寄って凄いって声を投げかけてる


俺も言いたいとこだけどもう少し収まってからにしよう。




乙「リク何秒だった?」


リク「7.9だよ。
乙輝は?」


乙「学年トップの5.6!」


敦「速すぎっ。
一緒に走ったリクがかわいそう。」


優「あっちゃん。
その言葉が1番かわいそうだよ。」


敦「へ?」




まぁそう思われたってしょうがない


だって本当のことだし


けどあっちゃんのイジワルなのか天然なのかわからないけど少しショックだな…。




乙「落ち込むなって。
リクも遅い訳じゃねぇしそれより遅い奴ちゃんといるから。」


リク「誰?」


乙「佑紀。」




乙輝の友達は8.1だったらしくクラスで1番遅いんだって


走り方も変で笑われたらしい。




リク「かわいそうだな…。」




50m走の後はハンドボール投げや握力


全てにおいて乙輝には負けたし、


宣言通りあいつは学年1位取れて嬉しがってる。




敦「自慢しまくってる。」


リク「俺とは大違いだ。」


敦「しょうがないよ相手が乙輝じゃ。
私だって優子に勝てるなんて思えないし。」




女子ではゆうちゃんが学年トップ


運動神経抜群な2人は羨ましいよ


俺とあっちゃんはドベ争いしてるんだから。




リク「運動は嫌いだ〜…。」





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