トライアングル

□第14章
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リク「誘っといてあれだけど乙輝との約束よかったの?」



優「気にしないで?
ただ勉強教えてあげた代わりにご飯奢ってくれるってだけだったから。」



リク「なんだそれだけか
もっと大切なことだったんじゃないかって心配したよ。」



優「全然大丈夫。」



リク「じゃあ代わりにデートしてくれるお礼ってことで俺が奢るよ。」



優「ほんと?やった!」





嘘、本当は大切なことだった。



乙輝との些細な約束も勉強を教えてるあの時間も


いつの間にか大切になってた。



でも乙輝に対したことないって言われたらそうなんだって納得するしかない


じゃないとリクの前で笑顔でいられないから。





リク「お昼ファミレスでも行く?」



優「そうだね
種類もいっぱいあるし。」





この後私たちはファミレスでごはんを食べながらたわいもない話をして


お互いの行きたいところをめぐって行った。





リク「…でさーあの時、ゆうちゃん?」



優「……。」



リク「ゆうちゃん!」



優「へっ!な、なに?」



リク「それはこっちのセリフ
ぼーっとしちゃってどうかしたの?」



優「う、ううん
ちょっと考え事してただけ。」






大好きなリクとデートしてるのに私の気持ちはどこか晴れない。



隣にいるのはリクなのに頭に浮かぶのは乙輝のこと


どうして乙輝のことを考えてしまうのか自分でもわからない。




リク「あの公園行こっか。」



優「4人でよく行ってた?」



リク「うん。」





急になにを思ったのか真逆のいつもの公園に手を引かれながら向かいつくとベンチに並んで座った。





リク「いつ来てもいいね。」



優「私たちの思い出が詰まってるもん。」



リク「…ゆうちゃん今日ずっと上の空だったね。」



優「ごめん…。」



リク「何考えてたか当ててあげようか。」



優「え?」



リク「乙輝のこと。」



優「……。」



リク「はは、正解
あと悩んでるみたいだからもう1つ当ててあげるよ。」



優「なに?」



リク「ゆうちゃんが俺と乙輝に対する好きは違うよ。」



優「どういうこと?」





リクの言ってることが理解できなかった。



確かに2人に対する好きの度合いは違うかもしれないけど意味は同じなはず


意味が違うなんて考えたことないんだから。





リク「この2.3ヶ月ゆうちゃんにアタックしててわかったんだよ
俺に対する好きと乙輝に対する好きは違うなーって。」



優「そんなことない…
だって私は!」



リク「ゆうちゃんが変わり始めたなぁって思ったのは大会の数日後から
多分そこで乙輝となにかあったんでしょ?
その日からゆうちゃんの視線に乙輝が入るようになったんだ。」





当たってる…


乙輝に告白されてから私は今までただの幼馴染だと思ってたあいつを異性として意識し始めた。









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