ヤンキーの俺と清楚な彼女

□頼れる兄貴達
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部屋につくと座らされ、

3人は俺の目の前に座った。



「で、なんで玲奈に触れないんだ?」

「なんでそれ…」

「玲奈から話し聞いた。
あいつ寂しがってたぞ」

「…この前デートしに行ったんだ」

「あぁ」

「花火見た時玲奈めっちゃ綺麗でさ
瞳見たとき俺なんかが汚しちゃいけない、
ヤンキーの俺が触れたらダメだって思って…」



だって玲奈は清楚で俺とは全く違う。


触れたら汚しちまうよ…。



「そうか。
けどな蓮、玲奈はそんなこと思ってねぇんだよ」

「逆に触れられないことで不安を感じてる」

「それに蓮は汚れてなんかないよ」



優希、冴江、南…

ほんと俺は良いダチを持ったぜ…。



「じゃあどうしたらいいんだ?」

「普通に触れたらいいじゃねぇか」

「我慢すんのも辛いだろ?」

「そうだけど、普通にできたらこんなに迷ってねぇよ…」

「いいか蓮…」



優希は俺の横に座り肩を組んできた。




「大切だから触れられないのは分かる。
俺もそうだったからさ」

「優希も?」



珍しい

優希なら普通にキスしたりするんだと思ってた。



「今はすっげぇ陽菜にキスしてんじゃん」

「触れるようになったからな。
俺も冴江も南もみんな蓮と同じなんだ」

「お前らも?」

「俺はりんちゃんに泣かれたよ。
私のこと嫌いになっちゃったの?って」

「俺も敦子にどうしていつまでも触れてくれないのって」



俺だけじゃないんだ…



「お前もちゃんと触れられるようになるさ」

「でもどうやって触れられるようになったんだ?」

「簡単だよ」

「簡単?」


「玲奈の悲しい顔見たくないだろ?」

「そりゃ当たり前だ」

「自分が触れないせいで彼女が泣くなら、
彼女を泣かせないために触れればいいんだよ」

「そういうことか…」



そういえば前に傷つけんなって馨に言われたな…。



「少しずつ戻してけよ」

「あぁ」




みんなも経験してるって聞いてなんだか安心した

俺だけ不安だったんじゃないんだって。



「はぁー」



なんだか一気に疲れてきて優希のベッドに寝転がった。



「なんだよ、安心したか?」

「あぁ、俺だけじゃないんだって」

「大抵の男は初めどうしたらいいか分からないもんさ」

「そうみたいだな。
眠くなってきたから寝ていい?」

「ゆっくり眠れよ」



気を使ってかみんな部屋から出て行った。
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