ヤンキーの俺と清楚な彼女

□竜の日
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蓮side〜


今日は竜の日

これは式典の時だけに行われる儀式みたいなもの。

昔からの同盟

黒龍、白龍、青龍、赤龍が唯一掟をある程度破っても許される。

毎回度が過ぎる奴らは警察に捕まるのだ。

だから一般的に竜の付く族が暴走するから竜の日と呼ばれている。


「今日は竜の日だな!」

「あぁ!
楽しみだぜ!」

「久し振りの喧嘩の日だっ」


それぞれが楽しそうにしている。

竜の日を楽しむのは結構だが破っても良い掟だけは教えとかねぇとな


「全員聞け!!」


全員の視線が俺に集まる。


「破っても良い掟を発表するぞ!!」


『いえーい!』


破っても良い掟は毎回違うため、
全員がこれを一番気にしている。


「同盟内での争い事を許す
各総長に挑むことを許可する
女に触れても良い
この三つだ!!」

『はい!』

「よし、解散!」


俺の言葉で皆が散った。


「よっ」

「毎度毎度お疲れさん」


ソファーに座ると馨と藍が寄ってきた。



「なんで今回はこの三つなの?」

「去年みたいに一般人に手を出しても良いっていうと捕まる奴らが増えるから
捕まる人が少ない奴を選んだんだ」

「考えるのもたいへんだねぇ」

「四龍の長も楽じゃないんだ」

「あいつ等の意見も聞いて、
尚且つ他の三龍から反対が出ないようにしないとダメだからな」


俺は黒龍だけじゃなく全体の総長でもある

こういうのは代々黒龍がやってるからくじゃねぇけど、

多分他の奴らからしたら面倒なことだよなぁ


「藍さん!
私たちと勝負してください!」

『お願いします!』

「いいよ、じゃああっちでやろっか」


藍が白龍の下に連れられていき周りを見てみれば

結構みんな戦っていた。

把握できるのは半分くらいの人数

どうやら他の半分は外に出て行ったみたいだ。


「問題起こさなきゃ良いけど…」

「起こされるとお前が行かなきゃいけねぇからだろ?」

「大当たり」


俺の他にタイマンを張っていなかった青龍の総長、
碧がそう言ってきた。



下の問題は上が解決する

これは竜の日でも変わりないから俺はいつも午後になると忙しくなる。


「他の奴らは?」

「みんな下から挑まれてる
めったに無い機会だから楽しんでんだよ」


確かにいつもは了承を得なきゃいけないからそうはない。

下にとってはこの日ほど嬉しい日は他に無いのだ。


「最近どうだ?」

「順調だよ
問題も最近はねぇし」

「ハッハッハ
だからまとめて今日問題が来るのかもな」

「勘弁してもらいたいもんだ」

「総長、俺とタイマンしてください!」

「おうっ、やるか」


碧も駆り出され俺は再び暇になる。


でも何故か俺は他の奴らに挑まれないんだよなぁ
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