キミに伝えたくて2

□運命の告白
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俐空は驚いたように顔を上げた。



「妊…娠…?」


「うん…」


「誰の子?」


「俐空の子供…」


「俺の…」



視線を下に移しそっとお腹に触れられる。



「どれくらい?」


「もう2ヶ月くらい…」



しばらく私たちの間には沈黙が生まれた

俐空は一度も顔を上げない

何かを考えてるように俯いてる。



「玲奈はどうしたいの?」


「どういうこと?」


「産みたいの?」


「うん」



周りに何を言われてもこの気持ちだけは変わらない

学生だとか早すぎるとか関係ないもん

この命は一つしかない

せっかく命が生まれたなら私は育ててあげたいんだから



「そっか…」



多少は覚悟してたけどやっぱりこの沈黙は嫌い

何を言われるのか不安だらけ…



「ちょっと考えさせて…」



俐空は私から離れて部屋を出て行った。



「無理なのかな…」



どうしてもネガティブになってしまう…


もし俐空がこのまま帰ってこなかったら…


心配してきてくれた陽菜さんはいてくれるけど

今一番側にいてほしいのは俐空



「大丈夫だよね…」



お腹をさすりまだ卵の子供にそう呟いた。
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