So long

□第1話
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「ただいま。」


「ヤッホーゆっぴー。」


「おっ、麻里ちゃんだ。今日はお家デート?」


「まぁね。」



兄貴の大島優斗は麻里子の後輩

高校時代はバスケ部のエースで活躍してた。


今は体育教師になるため勉強中

彼女の影響で目指し始めたらしい。



「ゆっぴーはデートじゃないの?」


「今日は部活あるから無理なんだってさ。」


「ニャロよくサッカー部の副顧問勤まってるよね。」


「ぼーっと見てるだけだけどな。」



ニャロと呼ばれる兄貴の彼女小嶋陽菜は高校教師

俺の担任でありサッカー部の副顧問

最初は近すぎて驚いたけど今は別に普通

副顧問も誰もいないからなっただけだし

うちには顧問とコーチがいるから心配ない

それに陽菜が頑張ってるのはわかってるから。



「今日午前で終わるから午後は来てくれるかもしれねぇぞ?」


「それを早く言えよ!
姫に電話っ電話っ♪」



嬉しそうに携帯を取り出し彼女に電話をかけた。



「ゆっぴー嬉しそうだね。」


「陽菜大好きだから。
話の邪魔しないように俺の部屋行こ。」


「うん。」



兄貴の邪魔をしないようにそっと部屋を出た。



「そういえばおチビは部活じゃなかったの?」


「え…?」


「朝が無理な理由部活だと思ってたんだけど。」


「…え……と……。」



病院行ってましたなんて言えるないし…

かといってサボった何て言っても信じてくれないだろうな

俺がサッカー好きなこと一番麻里子が知ってる。



「篠田に隠し事?」


「そういうわけじゃないけど…。」


「まさか…。」


「な、なに?」


「浮気?」


「ち、ちげぇよ!」


「ふ〜ん。」


「俺麻里子以外興味ねぇもん!」


「まぁいいけどさ…。」



半分呆れ気味の麻里子

本当に信じてくれてないのか?

それともただおちょくってるだけ?

麻里子がやると全部本当に思えてくる…。



「そんな不安そうな顔しないで。」


「だって…。」


「冗談だから。」



ぽんっと頭に彼女の掌が乗った。



「麻里子…。」


「意地悪してごめんね?」


「いや、俺が悪いから。」


「隠し事は嫌いだけど嘘はもっと嫌い。
だからもう嘘つかないでよ?」


「うん。」



さらさらのショートヘアーに指を通す


キスしようと顔を近づけたら後ろでガチャッという音がした。





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