So long
□第1話
2ページ/3ページ
「ただいま。」
「ヤッホーゆっぴー。」
「おっ、麻里ちゃんだ。今日はお家デート?」
「まぁね。」
兄貴の大島優斗は麻里子の後輩
高校時代はバスケ部のエースで活躍してた。
今は体育教師になるため勉強中
彼女の影響で目指し始めたらしい。
「ゆっぴーはデートじゃないの?」
「今日は部活あるから無理なんだってさ。」
「ニャロよくサッカー部の副顧問勤まってるよね。」
「ぼーっと見てるだけだけどな。」
ニャロと呼ばれる兄貴の彼女小嶋陽菜は高校教師
俺の担任でありサッカー部の副顧問
最初は近すぎて驚いたけど今は別に普通
副顧問も誰もいないからなっただけだし
うちには顧問とコーチがいるから心配ない
それに陽菜が頑張ってるのはわかってるから。
「今日午前で終わるから午後は来てくれるかもしれねぇぞ?」
「それを早く言えよ!
姫に電話っ電話っ♪」
嬉しそうに携帯を取り出し彼女に電話をかけた。
「ゆっぴー嬉しそうだね。」
「陽菜大好きだから。
話の邪魔しないように俺の部屋行こ。」
「うん。」
兄貴の邪魔をしないようにそっと部屋を出た。
「そういえばおチビは部活じゃなかったの?」
「え…?」
「朝が無理な理由部活だと思ってたんだけど。」
「…え……と……。」
病院行ってましたなんて言えるないし…
かといってサボった何て言っても信じてくれないだろうな
俺がサッカー好きなこと一番麻里子が知ってる。
「篠田に隠し事?」
「そういうわけじゃないけど…。」
「まさか…。」
「な、なに?」
「浮気?」
「ち、ちげぇよ!」
「ふ〜ん。」
「俺麻里子以外興味ねぇもん!」
「まぁいいけどさ…。」
半分呆れ気味の麻里子
本当に信じてくれてないのか?
それともただおちょくってるだけ?
麻里子がやると全部本当に思えてくる…。
「そんな不安そうな顔しないで。」
「だって…。」
「冗談だから。」
ぽんっと頭に彼女の掌が乗った。
「麻里子…。」
「意地悪してごめんね?」
「いや、俺が悪いから。」
「隠し事は嫌いだけど嘘はもっと嫌い。
だからもう嘘つかないでよ?」
「うん。」
さらさらのショートヘアーに指を通す
キスしようと顔を近づけたら後ろでガチャッという音がした。
.