So long

□第1話
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「りゅうちゃん帰ってきた?」



運悪…。

後少しのところで陽菜が入ってきた。



「どうかした?」


「どうして部活休むって言ってくれなかったの?陽菜怒られちゃったんだからね!」


「別に陽菜に言わなくてもちゃんと先輩に言ったし。」


「陽菜に言わなきゃダメでしょー。」


「じゃあ次から言うって。」


「ニャロも大変だねぇ。」


「まりちゃんからも言ってあげてよ。
りゅうちゃん一番の問題児なんだから。」


「篠田の授業は静かなんだけどなぁ。」


「それはまりちゃんが彼女だからでしょ。」



同じ学校に勤める麻里子と陽菜

この2人は何かと俺に当ててくる

起きてるときはいいけど眠いときは勘弁してほしい。


寝ると陽菜は起きるまで机揺らしてくるし、

麻里子はチョウクをぶん投げてくる

2人共マジでたちが悪い。



『こじぱー?』


「ゆうちゃん呼んでるから行くね。
りゅうちゃん次は報告してよっ!」


「はいはい。」


「じゃあねまりちゃん。」



兄貴の声で戻っていった陽菜

結局何しにきたのかわからなかった。



「説教しにきたのか…?」


「そうは見えなかったけどな。」


「え?」


「ニャロなりにおチビを心配してたんじゃない?」


「そうだとしたら素直じゃなさすぎだろ。」


「それは前からわかってることでしょ。
小さな変化に気づかないようじゃおチビもまだまだだね〜。」


「別に麻里子のことだけわかってればいいし。」


「じゃあ今何してほしいかわかる?」


「何って…。」



…なんだ?

真っ直ぐ麻里子を見つめてみるけどいつもとなにも変わらない

というかじっと見つめてるとなんか恥ずかしい//

こんなきれいな顔に見られてると思うと照れる…

だから自然と視線を外してしまった。



「なんで視線外すの?」


「いや…だって…//」


「なんか照れてる?」


「麻里子に見られると恥ずかしい//」


「かわいい…。」



クスッと笑われそう言われると彼女の顔が近づきキスされた。



「ま、麻里子?」


「これが今してほしかったこと。」


「えっ//」


「さっき邪魔入っちゃったからね。」



こういうことをすんなりできる麻里子はやっぱりズルい。





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