So long

□第2話
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「佐玖よかったな。
先生もう立ってんじゃん。」


「……。」


「まだ誰も来てないしラッキーだぜ。」


「……。」


「佐玖?」



なんか静かだと思って横を見ると佐玖がいない。



「どこ行った?」


「あ、大島くんおはよう。」


「おはよセンセ」


「どうかしたの?」


「佐玖見なかった?
あいつさっきまで俺の隣にいたんだ。」


「う〜ん…。
私はまだ見てないなぁ。」


「そっか。」



佐玖はいっつもこうだ

結局は恥ずかしがって先生に会おうとしない

自分が会いたいって言ったくせにどこ隠れてんだよ

まるで俺が先生に会いに来てるみたいじゃんか。


紹介が送れたけど佐玖が好きなのは理科の柏木先生

バドミントンの顧問で生徒から慕われてる

でもその半目服装が超地味で物静な暗い先生は一部の女子からは嫌われてもいる

授業中よくヒソヒソ言われてるからな

ちょっと睨めば静かになる分まだ良い方だ。



「センセ絶対可愛くなるのになぁ…。」


「え?」


「あ、いや、独り言。」


「そう?
ならいいんだけど。」


「じゃあ俺佐玖探しに行くから。」


「また後でね。」



先生と別れて校門から学校の中に入る

下駄箱まで行くと突然佐玖が現れ横から首を絞められた。



「お前なに先生と仲良さげにはなしてんだよぉ!」


「佐玖が勝手にいなくなるからだろうが。
誘ってきたのは誰だよ。」


「うっ…。
だって先生見るとここがキュッってなって恥ずかしくなるんだ//」



佐玖は自分の胸の上を握った。



「そんなんじゃいつまで経っても話せないままだぜ?」


「琉夜はまりちゃんにドキドキしないのか?」


「しないわけねぇだろ?2人っきりでいるとドキドキするし、
あの目で見つめられると恥ずかしくなる。
けど一々そんなこと気にしてたら付き合ってらんねぇよ。」


「へぇ〜。
琉夜相当まりちゃんのこと好きなんだな。」


「お前にだけは言われたくない。」


「へっ?」


「行くぞっ。」


「あ…ちょっ…
琉夜待てくれよぉぉぉ!」



佐玖を置いて1人で教室への道を走った。


佐玖が後ろから名前を呼んで追いかけてくるけど気にしない

これ以上麻里子の話したら赤面しそうだから無理矢理打ち切ってやった。





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